rBC2LCNストリッピング溶液
rBC2LCN【AiLecS1】は、未分化ヒトES細胞・ヒトiPS細胞の細胞表面に存在する糖鎖に非常に高い特異性を有する組換えレクチンです。その特異性を利用して、未分化細胞検出用のマーカーとして使用できます。
本品は、未分化細胞の細胞表面に存在する糖鎖と結合したrBC2LCNレクチンを細胞から剥離させることができます。rBC2LCN剥離後、細胞を他の抗体で染色することや、培養を継続することが可能です。
特長
- 10~30分間の処理でrBC2LCNを細胞から剥離可能
- そのまま使用可能(調製不要)
- 細胞毒性が低い
- 生染色後、固定染色後のどちらでも使用可能
製品概要
- 無菌試験済み(0.1μmフィルターでろ過滅菌済み)
- 組成:改変ハンクス平衡塩溶液
使用方法
- rBC2LCNで染色した細胞を準備する。
- 培養液を除去し、希釈せずにrBC2LCNストリッピング溶液を添加する。
- 37℃、5%CO2下で10~30分間インキュベートする。
- ストリッピング溶液を除去し、新しい培地を添加する(他の抗体で再度染色する場合はD-PBSなどを添加)。
- 培養を続ける、もしくは他の抗体で染色する。
※生細胞染色の場合、30分以上rBC2LCNストリッピング溶液で処理することは避けてください。
ヒトiPS細胞表面に結合したrBC2LCN-FITCの剥離
ヒトiPS細胞201B7株の培養液に1/100量のrBC2LCN-FITCを添加し、35分間染色した。培養液除去後、rBC2LCNストリッピング溶液を添加し、30分間インキュベートした。また、rBC2LCN-FITC添加後の細胞とrBC2LCNストリッピング溶液添加後の細胞をフローサイトメトリーに供した。
コロニー染色図
rBC2LCN-FITC添加によりヒトiPS細胞が染色された。その後、rBC2LCNストリッピング溶液を添加することで、細胞表面に結合していたrBC2LCN-FITCが剥離し、細胞表面上に蛍光が観察されなくなった。
フローサイトメトリー
rBC2LCN-FITCにより染色されたヒトiPS細胞201B7株をrBC2LCNストリッピング溶液で処理し、フローサイトメトリーに供すると、未処理の細胞に比べ処理された細胞のピークが左へシフトした。
rBC2LCNストリッピング溶液処理によるヒトiPS細胞への影響
ヒトiPS細胞201B7株をrBC2LCN-FITCで染色した後、rBC2LCNストリッピング溶液でrBC2LCN-FITCを剥離させた。rBC2LCN-FITCで染色後の細胞と染色後、rBC2LCNストリッピング溶液で処理した細胞を培養した。
その結果、rBC2LCNストリッピング溶液で処理したヒトiPS細胞も未処理の細胞と同等の細胞増殖を示し、rBC2LCNストリッピング溶液による処理が細胞増殖に影響を与えないことを確認した。
〔細胞株〕
ヒトiPS細胞201B7株
〔培地組成〕
StemSure® hPSC培地Δ + 35ng/ml bFGF
〔コーティング〕
Matrigel® hESC-Qualified Matrix
〔播種細胞数〕
4×104 cells/well(12wellプレートを使用)
〔培養日数〕
5日
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