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エクソソームとは (金沢大学医学系免疫学 教授 華山 力成 先生)

近年、細胞外小胞(EV)の研究が加速的に進展している。5 年前には年間200報程度の論文数であったが、2016年には1000報以上の論文が発表され、様々な生理機能や病態発症との関連が示唆されている。EVは大きく分けてエンドソーム由来のエクソソームと形質膜由来のマイクロベジクルなどに分類することができるが、現在最も精製に用いられている分画遠心法で両者を厳密に分離するのは困難であり、便宜的に10,000 x gで沈降しないEV をsmall EV(主にエクソソーム)と呼んでいる1)

エクソソームは様々な細胞が分泌する小型(直径30 ~100 nm程度)の膜小胞で、殆どの体液(血液や尿、髄液など)や細胞培養液中に存在している。エクソソームは脂質二重膜で囲まれた膜小胞で、多胞性エンドソームと呼ばれる細胞内小胞の中で産生され、多胞性エンドソームが細胞膜と融合することにより細胞外へと放出される。エクソソームには、エンドソーム由来の蛋白質(ESCRTs やTSG101 など)や細胞内輸送に関与する蛋白質(Rab GTPase など)、細胞膜由来の蛋白質(CD63, CD81 など)をはじめ様々な分泌細胞由来の蛋白質やRNAが含まれているとともに、分泌細胞の細胞膜やエンドソーム膜由来の脂質(コレステロールやスフィンゴミエリンなど)が含まれている2)

長年エクソソームは、不要な細胞内容物の放出に関与すると考えられていた。しかし近年では、生体内で脂質・蛋白質・RNA 等を運ぶ新たな細胞間情報伝達媒体として注目されており、その生理的または病態生理的機能の解明とともに、これらの機能を用いた臨床応用研究、特に診断や治療、バイオマーカーの開発が急速に展開されている。

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参考文献
  1. Kowal, J. et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 113 (8), E968-977 (2016).
  2. Colombo, M., Raposo, G. and Thery, C. : Annu. Rev. Cell Dev. Biol., 30, 255-289 (2014).

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