リチウムイオン二次電池

リチウムイオン電池はニッケル・カドミウム電池やニッケル水素電池に次いで開発され、その高いエネルギー密度と電圧から身の回りの様々な分野で利用されています。電気自動車やモバイル機器などの発達により、さらなる大容量、高電圧かつ安全性の高い二次電池が求められており、それらのニーズを満たす二次電池の開発が行われています。

リチウムイオン電池は主に正極、負極、電解液、電解質、セパレータの5つの材料から構成されています。

正極は主に活物質、導電助剤、バインダーから構成されます。代表的な活物質としてはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどがあります。この他、コバルト酸リチウムの一部のコバルトをニッケルやマンガンで置換したものも報告されています。導電助剤は正極内の導電性を高め、内部抵抗を減らすために用いられ、バインダーは混合した材料を集電箔に結着させるために用いられます。

負極は主に活物質、バインダーから構成され、必要に応じて導電助剤を添加する場合もあります。代表的な活物質としてはグラファイト、チタン酸リチウムなどが挙げられます。導電助剤は負極内の導電性を高め、内部抵抗を減らすために用いられ、バインダーは混合した材料を集電箔に結着させるために用いられます。

電解液には、水溶液ではなく酸化分解電位の高い炭酸エステル系溶媒が用いられます。代表的な電解液としては、環状カーボネートである炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどがあります。環状カーボネートは粘度が高いため、炭酸ジメチルや炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルなどの鎖状カーボネートを添加した混合溶媒として使用するのが一般的です。

電解質にはリチウムの無機塩や有機塩が用いられます。リチウム塩は有機溶媒中に高濃度で溶解しイオン解離する必要があるため、電子吸引性基を有し、ある程度大きいサイズの陰イオンを有する化合物が望まれます。代表的な電解質としてはLiPF6やLiClO4、LiBF4の他、LiFSIやLiTFSIといったパーフルオロアルキルスルホニルイミド系化合物などがあります。

セパレータには電気的絶縁性とイオン伝導性の両方の性質が要求され、微細孔を有したポリオレフィン膜が用いられます。代表的なポリオレフィンとしてはポリエチレンやポリプロピレンなどがあります。

この他、良質な固体電解質相(SEI)を形成させるために、炭酸ビニレンや炭酸フルオロエチレンなどが電解液に添加されます。

参考文献:公益社団法人 電気化学会編:「第6版 電気化学便覧」(丸善出版(株)) (2013).

リチウムイオン二次電池のラインアップ