東洋ビーネット ATP測定試薬
アデノシン三リン酸(Adenosine triphosphate:ATP)は高エネルギー物質として知られており、生物の種々の代謝活動に関与しています。生物は食物から吸収した物質を代謝経路を介してATPを合成し、一時的にエネルギーをATPの形で体内に貯蔵しています。このように生体内に広く存在するATPはその量が生細胞数に比例しています。このことを利用して細胞障害、増殖抑制あるいは増殖促進効果などをはかることができます。
東洋ビーネットではホタル・ルシフェラーゼ発光反応を利用しATP含量を測定するキットを多数取り扱っています。これらのキットは組織やスフェロイド、細胞など対象となる試料に応じて最適化されています。
組織中のATP量の測定
『組織の』ATP測定キット
ホモジナイズした動物組織からATPを抽出し、抽出したATP量をホタル・ルシフェラーゼ発光法により測定する試薬キットです。動物組織中のATPを効率よく抽出でき、専用の発光試薬により、ATP量を高感度に測定することができます。本キットは、シングルチューブ型のルミノメーターに適した、少数検体向けの製品です。
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抽出後の ATP量の経時変化
プロトコルに従って、各組織からホモジネート上清の希釈サンプルを調製し、ATP抽出試薬を添加後、室温に静置。
抽出試薬添加から0, 30, 45, 60, 90分後に発光量を測定(n=2)。
(※グラフは、抽出試薬添加から30分後の発光量を100とした場合の相対値(%)を示す)
血液中のATP量の測定
『血液の』ATP発光測定キット
血液中のATP量をホタルルシフェラーゼ発光法により測定する試薬キットです。本キットには、発光反応に影響を与えないよう設計された、専用の「血液希釈液」および「ATP抽出試薬」が含まれています。
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ATP抽出操作後のATP量の経時変化
抗凝固剤(アルセバー氏液)を添加したラット血液をサンプルとし、プロトコルに従って希釈した後、ATP抽出試薬を添加。
添加から0, 15, 30, 45, 60分後の発光量を測定した(n=2)。
(※グラフは、ATP抽出試薬の添加から0分後の発光量を100%とした場合の相対値を示す)
培養細胞の高感度なATP測定
Intracellular ATP測定キット Ver.2
培養細胞中のATP量をルシフェラーゼ発光法により高感度に測定する試薬です。発光試薬とATP抽出試薬が分かれた2液タイプです。ATP抽出試薬は、タンパク質の抽出効率も良いため、タンパク質アッセイにも対応可能です。
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細胞中のATP量の測定
HeLa、CHO-K1、NIH/3T3細胞を96wellプレートに播種し、4時間培養後、プロトコルに従って発光量を測定(n=3)。
培養細胞外(培地中)のATP測定
Extracellular ATP測定キット
培地中に放出された細胞外ATPを高感度に測定する発光試薬です。回収した培養培地に試薬を添加するだけで、簡便に細胞外ATP量を測定できます。
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細胞外ATPの測定例
HeLa細胞を6well plateに播種し、24時間後、48時間後に培地を回収してプロトコルに従い発光量を測定した。
(※播種数はグラフ凡例を参照)
単層培養の細胞数測定
『細胞の』ATP測定試薬™ Ver.2
培養細胞中のATP量をルシフェラーゼ発光法により測定する試薬です。ATP量は、細胞生存性と相関性があるため、細胞増殖・毒性試験に使用することができます。Ver.2製品では、試薬の耐熱性を大幅に向上させました。
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各培養細胞における発光キネティクス
96wellプレートに各細胞を播種し(10,000 cells/well)、24h培養後、等量の試薬を加えて発光量を測定(n=3)。
※各細胞における発光半減期は3時間以上
3D培養の細胞数測定
『塊の』ATP測定試薬® Ver2.1
3D培養した細胞のATP量をルシフェラーゼ発光法により測定する試薬です。ATP量は細胞生存性と相関性があるため、細胞増殖・毒性試験に使用できます。Ver2.1製品では、試薬の耐熱性および細胞溶解力を大幅に向上させました。
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96wellプレート(U底)で培養したスフェロイドのATP測定
96wellプレート(U底)に、625、1250、2500、5000、10000 cells/well(100 μl/well)となるよう細胞(HeLa、HepG2、HEK293)を播種し、37℃、5% CO2下で培養。3日後に試薬 100 μlを添加し、発光量を測定した。
製品一覧
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組織中のATP量の測定
血液中のATP量の測定
培養細胞の高感度なATP測定
培養細胞外(培地中)のATP測定
単層培養の細胞数測定
3D培養の細胞数測定
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