アイソスピン セル アンド ティッシュ RNA (DNase Iなし)
ISOSPIN Cell & Tissue RNA (w/o DNase I)
- 製造元 :
- (株)ニッポンジーン
- 保存条件 :
- 室温
- 適用法令 :
- PRTR-1 安衛法57条・有害物表示対象物質 労57-2 優先評価物質 危4-ア(水溶性)-II
- GHS :
-
- 構造式
- ラベル
- 荷姿
比較
|
製品コード
|
容量
|
価格
|
在庫
|
|
---|---|---|---|---|---|
|
|
50テスト
|
|
15 |
|
ドキュメント
- スペクトルデータ
-
- 検査成績書
-
- 校正証明書
-
キットコンポーネント
50回用
PT Extraction Buffer(組織用) | 30 ml × 1 本 |
---|---|
C Extraction Buffer(細胞用) | 30 ml × 1 本 |
PT Binding Buffer(組織・細胞用) | 40 ml × 1 本 |
PT Wash1 Buffer | 40 ml × 1 本 |
PT Wash2 Buffer | 40 ml × 1 本 |
ddWater (RNase free) | 1 ml × 8 本 |
Spin Column | 50 本 × 1 袋 |
製品概要
本キットは、「ISOSPIN Cell & Tissue RNA」 にDNase Iが添付されていない50回用のパッケージです。
冷凍保存(-20℃)が必要な酵素が含まれていないため、本キットは室温で保存が可能です。
別売りのDNase I (RNase free)と組み合わせてご使用ください。
特長
- 高純度RNA
遠心分離による夾雑物の除去とシリカメンブレン上でのDNase I 処理により高純度なRNA抽出が可能です。 - RNA-Seqにも最適
RNA-Seqに使用可能な高品質なRNAを抽出できます。 - フィルターによる前処理が不要
試料のホモジナイズやろ過を目的としたフィルター処理を必要としません。本キットは遠心分離により夾雑物を沈殿して除去します。
使用例
プロトコール
動物培養細胞の場合: 最大 6 x 106 cells までの動物培養細胞に 600 μl のC Extraction Buffer(細胞用)を加え、ピペッティングで細胞を溶解する。
接着細胞からRNA抽出を行う際のポイントはこちら(Q&A)
動物組織の場合: 最大 20 mg までの新鮮な動物組織または凍結組織を1.5 ml マイクロチューブに採取し、試料に600 μl のPT Extraction Buffer(組織用)を加え、直ちにペッスルですり潰す。
C Extraction Buffer (細胞用)またはPT Extraction Buffer(組織用)で試料を溶解
↓
30 秒間以上Vortex
↓
以下のとおり抽出プロトコールを進める
*本キットにDnase Iは添付されておりません。
RNAの収量の目安と吸光スペクトル
<RNAの収量の目安>
HeLa 細胞 | 15 μg RNA/106cells |
Jurkat 細胞 | 10 μg RNA/106cells |
Vero 細胞 | 15 μg RNA/106cells |
マウス脳 | 1.0 μg RNA/mg tissue |
マウス肝臓 | 3.5 μg RNA/mg tissue |
マウス腎臓 | 3.0 μg RNA/mg tissue |
マウス精巣 | 1.5 μg RNA/mg tissue |
<RNAの吸光スペクトル>
培養細胞(HeLa)からのRNA抽出
1 x 106 個のHeLa細胞からRNA抽出を行い、その後吸光度測定と電気泳動を行った(n = 3)。
<吸光度測定結果>
260/280 | 260/230 | µg/106cells |
2.035±0.019 | 2.254±0.028 | 19.30± 4.69 |
<電気泳動結果>
Lane 1, 2, 3: 各0.5 µg RNA右端: Marker 6
1%ゲル Agarose S
マウス肝臓からのRNA抽出(RNA品質の比較)
ISOSPIN Cell & Tissue RNA およびA社RNA抽出キットを用いて、マウス肝臓から各社プロトコールにしたがいRNAを抽出した。抽出したRNAについて、バイオアナライザ(Agilent Technologies社)を用いたRNA Integrity Number (RIN値) の測定、および、アガロースゲル電気泳動、吸光度測定からRNAの品質を比較した。
<吸光度測定結果とRIN値>
抽出キット | 260/280 | 260/230 | ng/mg tissue | RIN値* |
---|---|---|---|---|
①A社 | 2.11 | 1.96 | 1,524 | 7.05 |
②ISOSPIN Cell & Tissue RNA | 2.11 | 2.1 | 4,594 | 7.35 |
*n=2
<電気泳動結果>
Lane ① : A社キットで抽出したRNALane ② : ISOSPIN Cell & Tissue RNAで抽出したRNA
各1 μgずつ泳動 in 1% Agarose S
結果 ISOSPIN Cell & Tissue RNA を用いて高品質なRNAを抽出できていることが確認できた。
マウス組織からのRNA抽出(他社比較)
ISOSPIN Cell & Tissue RNA とA社製品を用いて、各社プロトコールに従ってマウスの各組織からRNAを抽出した。抽出したRNAは、吸光度測定により収量と純度を比較した。
結果 本品を使用してマウス各組織から高純度なRNAを高収量で得られた。
培養細胞からのRNA抽出(他社比較)
ISOSPIN Cell & Tissue RNA と他社製品を用いて、各社プロトコールに従ってHeLa細胞(1×106 個)からRNAを抽出した(n=3) 。抽出したRNAは、吸光度測定およびゲル電気泳動により比較した。さらに、吸光度 の定量結果を基にRNA量を揃えて電気泳動および、cDNA合成とリアルタイムPCRを行った。
結果 抽出したRNA量を揃えて電気泳動を行ったところ、本品は他社品よりも濃くバンドが見られた。 また、リアルタイムqPCRの結果では、他社品よりも低いCt値を示しており、本品では、高品質なRNAを抽出できていることが確認できた。
FAQ
- 接着細胞からRNA抽出を行う際のポイントはありますか?
- 接着細胞などのはがれにくい細胞を取り扱う場合は、「C Extraction Buffer」で細胞を溶解する際にセルスクレーパーを使用した以下の操作をお試し下さい。
- 細胞をPBS等で軽く洗浄
- 容器全体にC Extraction Buffer(細胞用)をふりかけるようにピペッティング
- セルスクレーパーで細胞をはがし集める
- 細胞を含むC Extraction Buffer(細胞用)をよくピペッティング(細胞が溶けてドロドロになるまで)
- 溶液をチューブへ移す
- C Extraction Buffer(細胞用)添加後の遠心で沈殿ができない。
- 細胞数や細胞種によっては沈殿が見えない場合がございます。
その場合は上清を全量回収し次のステップに進んでください。
- RNA抽出用試薬 ISOGEN との使い分けは?
- 以下のような違いがありますので、目的に合わせてご選択ください。
- ISOGEN はフェノールなどRNaseの活性を阻害する成分を含むため、試料溶解液(ホモジネート)を途中で凍結保存できます。ISOSPIN Cell & Tissue RNA ではプロトコールの途中で保存することはできませんが、フェノールやクロロホルムなどの毒性有機溶媒を使用しません。
- ISOGEN は液層分離のあとアルコール沈殿でRNAを回収するプロトコールのため、スケールアップを簡単に行うことができます。ISOSPIN Cell & Tissue RNA ではスピンカラムを用いたプロトコールですので、操作が簡単で、多検体処理にも最適です。
- 少ない細胞数からRNA抽出できますか?
- 1 x 104個のHeLa細胞から抽出した実績がございます。
原理上はこれより少ない細胞数からでも抽出可能と考えられます。 スタートの細胞数が少ない場合は、溶出液量を減らすことでRNAの濃縮が可能です。
(メンブレンに溶出液が行きわたるように、中央に滴下するようご注意ください。また、溶出液量は20µLより減らさないでください。)
- 本キットでmiRNAの抽出は可能?
- 本キットで抽出したTotal RNA溶液から、83 baseおよび107 baseのmiRNAをリアルタイムPCRで検出した実績がございます。
- 心臓、骨格筋組織、軟骨から効率よくRNAを回収したい。
- 心臓、骨格筋組織、軟骨は硬く繊維等も多いため、通常プロトコールではRNA抽出が困難です。Proteinase Kを用いる改変プロトコールで効率よくRNAを抽出することができます。
製造元情報
別名一覧
- 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
- 製品規格・包装規格の改訂が行われた場合、画像と実際の製品の仕様が異なる場合があります。
- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
- 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
- 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。