プロトキシン-1
Purotoxin-1
- 製造元 :
- (株)ペプチド研究所
- 保存条件 :
- 冷凍 (ドライアイス輸送)
- 構造式
- ラベル
- 荷姿
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比較
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製品コード
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容量
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価格
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在庫 / 納期目安
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0.1mg
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照会 |
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ドキュメント
- 添付文書
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- スペクトルデータ
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- 検査成績書
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- 校正証明書
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- 分析チャート
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アプリケーション
概要・使用例
| 概要 | Cys-Cys結合を有するチャネル選択性の高いブロッカー ペプチド性イオンチャネルブロッカー 動物の細胞内液イオン濃度は細胞外液と異なります。Na+は外液に多く、K+は細胞内に多くあります。これはNaポンプ(Na+- K+-ATPase)によってNa+3分子を外にくみ出すと同時に、K+2分子を取り込んでいるからです。カチオン1分子が外に出た結果、細胞表面は負に帯電し -60~-90mVの電位差が生まれます。この細胞膜は興奮性膜と呼ばれ、神経細胞の情報伝播や、筋肉収縮の引き金としての重要な役割を担っています。 一方、Ca2+は筋肉の収縮や、ホルモン・化学伝達物質の分泌に大きく関与しています。細胞内のCa2+はほとんどが Endoplasmic reticulum(ER) に蓄えられていてfreeな形は0.1μM以下の濃度で、細胞の内外では10,000倍の差があります。このように、細胞の内外ではイオンの濃度に差があり、細胞が生きているかぎり、一定に保たれています。しかし、この濃度差は細胞が活動する時に変化します。ここで活躍するのが、細胞膜上に存在し、特定なイオンだけを選択的に通す役目を持ったイオンチャネルです。これらのチャネルには種々のサブタイプがあることがわかっています。実はこのサブタイプチャネルの解析は、ブロッカーの開発に依存してきました。例えば不可逆性Ca2+チャネルとして報告された天然ω-Conotoxin GVIA の場合、(株)ペプチド研究所は新潟大学との共同研究で、化学合成品が広く使用されたことによりN-typeサブチャネルの解析に重要なツールとして利用されるようになった経緯があります。 そのほかにも、Cl-チャネルを遮断するChlorotoxin、ニコチン様(Nicotinic)アセチルコリン受容体(ACh Receptor)遮断薬、ムスカリン様(Muscarinic)アセチルコリン受容体リガンド等があります。興味深いものとして、膜の伸展によって活性化され、心房細動を止める作用のあるGsMTx-4があります。また、中枢において記憶や学習、恐れと関係するとされ、酸性化によりイオンを通すようになるAcid-sensing ion channel subunitのひとつASIC1aを遮断するPsalmotoxin 1、さらに、鎮痛作用に関係するとされATP等で活性化されるP2X3受容体の遮断作用をもつPurotoxin-1にも大きな注目が集まっています。 Wako BioWindow No.109, p. 16 (2011.4) P2X3受容体を遮断、炎症性の痛みを抑える神経ペプチド Purotoxin-1 プリン作動性P2X3受容体は、ほ乳類の感覚神経において痛みを知覚するいくつかの過程で重要な役割を担っています。P2X3受容体は後根神経節(Dorsal Root Ganglion:DRG)ニューロンのC-線維に発現し、自発痛様行動および熱性痛覚過敏に関与しています。DRG ニューロンのAδ線維に発現するP2X2/3受容体は急性メカニカル・アロディニア(非侵害性の機械刺激や触刺激を激痛として誤認識する病態)に関与しています。一方、神経障害性疼痛モデルラットでは,P2X3およびP2X2/3受容体拮抗薬であるA317491の末梢適用により持続性メカニカル・アロディニアが抑制されます。これは末梢レベルではDRGニューロンのP2X3およびP2X2/3受容体が神経障害性疼痛発症に関与していることを示しています。 最近、wolf spider Geolycosa sp.からエドマン分解と質量分析によりPurotoxin-1が同定されました。大腸菌を使った組み換え遺伝子によって産生されたPurotoxin-1が、DRGニューロンでP2X3受容体をナノモル濃度で阻害することがわかっています1)。 Ageleninはシナプス前Ca2+チャネルブロッカーであり、Huwentoxin-Ⅳは神経性テトロドトキシン感受性Na+チャネルのブロッカーで、特に Nav1.7チャネルを介した鎮痛作用の解析に注目が集まっています2)。 Purotoxin-1はラットのDRGニューロンを使ったパッチクランプ実験により20 nM でP2X3受容体カレントの抑制効果があることが報告されています。また、カラーゲニンおよびフロイント完全アジュバントを使った、痛覚過敏症モデルにおいては、0.5 nmolの局所投与で侵害反射を有意に抑制しました3)。また、Savchenkoらは、培養したラットDRGニューロンを使ったwhole-cell patch-clamp実験で、100 nMのPurotoxin-1がATPによる刺激を完全に抑えたと報告しています4)。さらに、広島大学の森田らは座骨神経部分結紮モデルマウス脊髄腔内へのPurotoxin-1投与により0.01 nmol ~ 0.1 nmolにおいて用量依存的に抗侵害作用を確認、また、α, β-MeATPアロディニアモデルマウス脊髄腔内への投与で0.01 nmol ~ 0.03 nmolにおいて用量依存的な抗侵害作用を確認しました。 このように、アロディニア症状等に、痛みを抑える作用をもつPurotoxin-1に注目が集まっています。 ペプチド研究所では、痛覚に関与する有機合成した神経ペプチドを取り揃えています。 【参考文献】 1) Ann. Neurol., 67, 680(2010). 2) J. Biol. Chem., 283, 27300(2008). 3) Ann. Neurol., 67, 680(2010). 4) Neurophysiology, 42, 387(2010). Wako BioWindow No.111, p. 20 (2011.8) |
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物性情報
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