富士フイルムでは、OECDテストガイドラインTG431に収載された皮膚腐食性を評価する試験を実施します。皮膚腐食性とは皮膚に対する不可逆的な損傷を生じさせることであり、試験化合物の4時間以内の適用で、表皮を貫通して真皮に至る明らかに認められる壊死です。培養表皮モデルを使用した皮膚腐食性験は、3分と60分曝露時の細胞毒性を指標にすることにより、皮膚腐食性と皮膚腐食性の区分を予測することができます。
使用細胞:LabCyte EPI-MODEL24
試験方法
培養表皮表面上に試験サンプルを添加し、3分あるいは60分間曝露した後、 サンプルを除去して、すぐに3-(4,5-Dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium bromide(MTT)を3時間インキュベートし、取り込み量を測定します。このMTT量から算出した 細胞生存率に基づき、試験サンプルの皮膚腐食性および部分的な細区分を予測します。
細胞生存率
MTT還元性のある試験物質の確認と、腐食性判定
依頼化合物が、MTT還元性を有する化合物の場合、 MTT反応に影響をおよぼずかどうかの確認を実施する。
対照として、検体が入っていない0.5mL MTT培地を使用する。
ステップ1(腐食性の判定) | |
---|---|
3分曝露時の生存率:<50% | 腐食性 |
3分曝露時の生存率:≧50% 且つ 60分曝露時の生存率:<15% |
腐食性 |
3分曝露時の生存率:≧50% 且つ 60分曝露時の生存率:≧15% |
非腐食性 |
ステップ2(腐食性の区分) | |
---|---|
3分曝露時の生存率:<15% | 1A |
3分曝露時の生存率:≧15% | 1B/C |
基本試験系
評価検体数
・ 1~4検体/1回 (要相談)
試験回数
・ 1回(要相談)
必要な化合物量
・ 液体:約0.8 mL
・ 固体:約0.8 g (要相談)
結果例
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