抗EGFR抗体

EGFR(Epidermal Growth Factor ReceptorはEGFをリガンドとする受容体であり、ErbBファミリーに属する受容体型チロシンキナーゼです。EGFRは細胞増殖に深く関与しており、ヒトの様々なタイプのがんでは、EGFRに変異が生じていたり、過剰発現していることが報告されています。特にEGFRの過剰発現は頭頸部がん、肺がん、結腸直腸がんなどの進行や転移、予後不良を引き起こすことが報告されています。
当社では、免疫組織染色やフローサイトメトリー、ウエスタンブロッティングに使用可能なヒトEGFRに対するマウスモノクローナル抗体を販売しております。

EGFRとは?

EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor, 上皮増殖因子受容体)はEGF(Epidermal Growth Factor)をリガンドとする受容体であり、ErbBファミリーに属する受容体型チロシンキナーゼです。ErbBファミリーにはEGFR(ErbB1、HER1)の他に、ErbB2(HER2)、ErbB3(HER3)、ErbB4(HER4)が知られています。EGFRにリガンドが結合するとErbBファミリー受容体との二量体化が促進され、EGFRの自己りん酸化部位にあるチロシンがりん酸化されます。これをきっかけに下流の経路にシグナルが伝達され、さらに下流の遺伝子発現などを誘導します。EGFRの下流にあるシグナル伝達経路にはMAPK経路やPI3K/Akt経路、Jak/STAT経路などがあります。

EGFRは細胞増殖に深く関与しており、ヒトの様々なタイプのがんでは、EGFRに変異が生じていたり、過剰発現していることが報告されています。特にEGFRの過剰発現は頭頸部がん、肺がん、結腸直腸がんなどの進行や転移、予後不良を引き起こすことが報告されています1)。EGFRを標的とした阻害剤は非小細胞肺がんなどのがん治療薬として承認されています。

抗ヒトEGFR, モノクローナル抗体 (EMab-134)

抗ヒトEGFR, モノクローナル抗体 (EMab-134)はヒトEGFRに対するマウスモノクローナル抗体です2) 。免疫組織染色やフローサイトメトリー、ウエスタンブロッティングに使用することができます。

抗体情報

抗体種 モノクローナル抗体
抗原 ヒトEGFR, 組換え体 [細胞外ドメイン] (LN229細胞で発現)
免疫動物 マウス
バッファー PBS, 0.1% アジ化ナトリウム
濃度 1.0 mg/mL
サブクラス IgG1・κ
標識 未標識
交差性 ヒト
アプリケーション フローサイトメトリー   1-10 μg/mL
免疫組織染色       5 μg/mL
ウエスタンブロッティング 1 μg/mL 

アプリケーションデータ

免疫組織染色

免疫組織染色

動物種  ヒト
部位   口腔がん組織
抗体濃度 5 μg/mL

ウエスタンブロッティング

ウエスタンブロッティング

抗体濃度 1 μg/mL
二次抗体・検出試薬 Envision+ (Agilent Technologies社)

※ 免疫組織染色およびウエスタンブロッティングのデータはCC BY 4.0に基づいて、文献2)のデータを転載しています。

参考文献

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抗ヒトEGFR, モノクローナル抗体 (EMab-134)

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