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CTGF(全長) ELISAキットワコー CTGF(Full) ELISA Kit Wako

免疫化学用
for Immunochemistry
製造元 :
富士フイルム和光純薬(株)
保存条件 :
冷蔵 (氷冷輸送)
適用法令 :
特化則第3類 安衛法57条・有害物表示対象物質 労57-2 優先評価物質
GHS :
  • 構造式
  • ラベル
  • 荷姿
SDS
比較
製品コード
容量
価格
在庫
販売元
290-84701
JAN
4548995091635
96回用
希望納入価格
108,000 円

8

ドキュメント

SDS
製品規格書
添付文書
スペクトルデータ
検査成績書
校正証明書

キットコンポーネント

96回用

抗体固相化プレート 1プレート
CTGF標準品 1本
緩衝液 20 mL
ビオチン結合抗体溶液 100 μL
ペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン溶液 100 μL
TMB溶液 12 mL
反応停止液 12 mL
洗浄液 (10×) 100 mL
標準品検体調製液 100 mL
プレートシール 4 枚

製品概要

結合組織成長因子(CTGF: Connective Tissue Growth Factor)は臍静脈や血管内皮細胞から産生される約38 kDaの分泌タンパク質です。細胞接着や軟骨細胞の増殖・分化などに関与することが知られているほか、組織線維化の主要因子と考えられており、線維症のマーカー候補として報告されています。

CTGFはModule 1-4の4つのドメインで構成されており、その中でもModule 3-4が切断されたN末領域のCTGF (Module 1-2)が特発性肺線維症 (IPF: Idiopathic Pulmonary Fibrosis)のバイオマーカーとして期待されています1)。しかしながら、血液中ではN末領域のCTGFと血小板由来の全長CTGFが混ざっており、N末領域のCTGFのみを正確に測定することが困難でした。

本品はCTGF Module 1 を認識するモノクローナル抗体とModule 4を認識するモノクローナル抗体を用いてCTGF (全長)を検出するELISA キットです。CTGF (全長+N末領域)ELISA キットワコー (製品コード 292-84901)と併用することで血中のN末領域のCTGF量を測定可能です2)

  • キット性能

    測定対象 CTGF (全長)
    測定対象検体 ヒト血清 / 血漿 (EDTA)
    ※ ヘパリン血漿は非推奨
    ※ マウスの血清・血漿は測定不可
    検量線範囲 7.81 - 500 pM
    必要検体量 ヒト血清: 5 μL
    ヒト血漿(EDTA): 10 μL                
    測定時間 2時間50分
    検出法 発色
  • 測定原理

データ

添加回収試験

検体 添加量 (pM) 測定値 (pM) 回収量 (pM) 回収率 (%)
ヒト血清 0 37.8
10 47.0 9.20 92.0
50 87.4 49.6 99.2
100 141 103 103
150 191 153 102
300 343 305 102
平均 99.6
ヒト血漿 (EDTA) 0 16.9
10 26.2 9.30 93.0
50 65.6 48.7 97.4
100 122 105 105
150 173 156 104
300 326 309 103
平均 100

希釈直線性試験

  • ヒト血清

  • ヒト血漿

交差性

  • 全長、N末断片、C末断片との交差性


    [結果]
    CTGF(全長) ELISAキットワコーはCTGFの全長を特異的に測定できた。

  • CCNファミリーとの交差性

    CTGFを含むCCNファミリーとの交差率(500pM, n=8)を 確認した。

    分子 交差率 (%)
    CCN1 <0.5
    CCN2 (CTGF) 100
    CCN3 <0.5
    CCN4 <0.5
    CCN5 <0.5
    CCN6 <0.5

    [結果]
    当社キットはCCNファミリーの中で、CCN2(CTGF)に高い特異性を示した。

各社キットにおけるCTGF反応性の比較

濃度既知のヒトCTGFリコンビナントタンパク質(rHuman CTGF) ① 全長、② N末領域、③ C末領域をそれぞれ段階希釈し、各社キットで測定した。測定手順は各社キットの取扱説明書に従った。

CTGFへの反応性
① rHuman CTGF(全長)
② rHuman CTGF(N末領域)
③ rHuman CTGF(C末領域)
CTGF(全長+N末領域) ELISAキットワコー
CTGF(全長) ELISAキットワコー
R社キット N.D.
M社キット(N末領域)

+: 反応する、 -: ほとんど反応しない、N.D.: 未検出

[結果]
CTGF(全長+N末領域) ELISAキットワコーはCTGF(全長)およびCTGF(N末領域)に、CTGF(全長) ELISAキットワコーはCTGF(全長)にそれぞれ高い反応性を示した。
R社キットはCTGF(全長) にのみ高い反応性を示した。M社キット(N末領域)は当社で検討したいずれのCTGFにもほとんど反応しなかった。

N末領域CTGFの測定 (希釈直線性試験)

段階希釈したヒト血清もしくはヒト血漿(EDTA)を用いて、CTGF(全長+N末領域)ELISA キットワコー (製品コード 292-84901)でCTGFの全長+N末領域を、CTGF (全長) ELISAキットワコーでCTGFの全長を測定した。さらにその差分からN末領域CTGFの量を求め、希釈直線性を確認した。

  • 検体 希釈
    倍率
    CTGF (全長+N末領域)
    (pM)
    CTGF (全長)
    (pM)
    CTGF (N末領域)
    (pM)
    ヒト
    血清
    1/1 1735 952 783
    1/2 875 495 380
    1/4 417 237 180
    ヒト
    血漿
    (EDTA)
    1/1 684 126 558
    1/2 347 66.2 281
    1/4 157 34.9 * 参考値 122

[結果]
本手法で求めたCTGF(N末領域)量について、高い希釈直線性があることが確認できた。

健常者およびIPF患者の血漿におけるN末領域CTGFの測定

健常者および特発性肺線維症(IPF)患者より採取した血漿(EDTA)から、CTGF(全長+N末領域)ELISAキットワコーとCTGF(全長) ELISAキットワコーを用いて、CTGF (全長)およびCTGF (N末領域)の量を求めた。

  • 健常者
    ID CTGF(全長+N末領域)
    (pM)
    CTGF(全長)
    (pM)
    CTGF(N末領域)
    (pM)
    1 494 83.4 411
    2 535 116 419
    3 580 155 425
    4 661 129 532
    5 383 63.5 319
    mean 109 421
    SD 36.4 75.6
  • IPF患者
    ID CTGF(全長+N末領域)
    (pM)
    CTGF(全長)
    (pM)
    CTGF(N末領域)
    (pM)
    1 1226 213 1013
    2 1004 187 817
    3 432 35.4 397
    4 1422 278 1144
    5 938 39.9 898
    6 682 73.2 609
    7 1123 168 955
    8 849 45.5 804
    9 857 60.6 796
    mean 122.3 826
    SD 90.3 221

[結果]
CTGF(全長)は健常者とIPF患者の間で統計的に有意な差は見られなかった。一方、IPF患者の血漿中CTGF (N末領域) 量は健常者よりも有意に高かった。

参考文献

FAQ

サンプルについて

マウスの血清・血漿検体は測定可能ですか。
マウスの血清・血漿検体での測定はできません。
血液サンプルの抗凝固剤は何を使用すれば良いですか。
以下の文献によると、ヘパリン血漿はEDTA血漿やクエン酸血漿に比べてCTGF(N末領域)の値が高値となることが報告されています。抗凝固剤としてヘパリンを使用することは避けてください。
<参考文献> Miyazaki, O. et al.: Ann. Clin. Biochem., 47, 205(2010).
Subtraction method for determination of N-terminal connective tissue growth factor

キットについて

本キットの抗体を購入することは可能ですか。

固相化抗体は以下製品として販売しております。
抗CTGF モジュール1, モノクローナル抗体(30D2) (製品コード 018-27423)

検出抗体は単品販売していません。Module 4を認識する抗体(製品コード019-27453)は販売しておりますが、本キットで使用されている抗体とはクローンが異なります。

標準品の値付けはどのように行っていますか。
以下の参考文献に従って値付けを行っております。
Miyazaki, O. et al.: Ann. Clin. Biochem., 47, 205(2010).

キットの使用について

本キットで測定する際に必要な試薬、器具、装置は何ですか。
本キットの使用には以下の試薬、器具、装置が必要です。
  • 精製水(蒸留水) 
  • 標準溶液/検体希釈用チューブ 
  • 洗浄液希釈用ガラス器具(メスシリンダー・ビーカー)
  • チップ交換型ピペット(使い捨てチップで10 µLを正確にピペッティングできるもの、および200~500 µLを正確にピペッティングできるもの)
  • 連続分注ピペット、100 µLを連続分注できるもの
  • ペーパータオル等の吸水性のあるもの(洗浄後にプレートに残った液を取り除く)
  • 撹拌器(Vortex タイプ) 
  • マイクロプレート振とう器(約500~800 rpm)
  • 96ウエルプレート用洗浄機(あれば好ましい)または洗浄瓶 
  • プレートリーダー(450±10 nm / 600~650 nm)
  • データ処理ソフトウェア
必ず CTGF (全長+N末領域) ELISA キットワコー (製品コード 292-84901)と一緒に使用する必要がありますか。
CTGF (N末領域, Module 1-2)を測定する場合のみ本キットとCTGF(全長+N末領域)ELISA キットワコーの両方をご購入ください。CTGF(全長)のみの測定であれば、本キットのみで測定可能です。
96回用で何検体測定することが可能ですか。
スタンダードで16ウェル(n=2)使用するため、n=1の場合は80検体、n=2の場合は40検体測定できます。
キットの分割使用は可能ですか。
可能です。プレートは8ウェルずつ取り外せるようになっており、スタンダードも十分な量が入っています。
ただし分割使用する場合、検量線はその都度引く必要があり、測定可能な検体数が減りますのでご注意ください。またプレートシールは4枚入っていますが、必要な分だけ切ってお使いください。

概要・使用例

概要 CTGFは臍静脈と血管内皮細胞から産生される約38kDaの分泌タンパク質です。CTGFはModule1-4の4つの部位からなり、それぞれのドメインに異なる因子が結合します。軟骨細胞の増殖と分化、細胞間接着に関与することが知られています。組織の線維化の主要因子としても知られており、各種線維化症のマーカー候補として報告されています。
本品はCTGF (全長)を検出するELISAキットであり、CTGF (全長+N末領域) を検出するキットと併用することで血中のN末領域のCTGF量を測定可能です。

検量線範囲 :7.81-500pM
測定対象:CTGF(全長)
測定対象検体:ヒト血清、ヒト血漿(EDTA)
必要検体量:ヒト血清 5µL、ヒト血漿(EDTA) 10µL
反応時間:2時間50分
検出法:発色

物性情報

「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。

製造元情報

別名一覧

  • 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
  • 製品規格・包装規格の改訂が行われた場合、画像と実際の製品の仕様が異なる場合があります。
  • 掲載されている製品について
    【試薬】
    試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
    【医薬品原料】
    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
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  • 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。