中間剤(置換剤)

パラフィン包埋の前処理では、まず組織中の水分をアルコールで脱水しますが、アルコールもパラフィンには馴染まないため、組織内のアルコールをパラフィンと相溶性のある中間剤に置き換える必要があります。現在、中間剤にはアルコール, パラフィンと相溶性のあるキシレン等が汎用されています。

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キシレン使用時の注意点

キシレンは労働安全衛生法「有機溶剤中毒予防規則」の第2種の適用を受ける化合物です。また妊娠や出産・授乳機能にも影響があるとされ、動物実験では催奇形性や次世代影響が報告されています1)
平成24年の女性労働基準規則の改正によって、作業場所の有害物質の平均濃度が、管理濃度(キシレンの場合、50ppm)を超える環境では女性の労働ができません2)

実験者の健康を考慮するとキシレンの代替品を使用することが望ましいです。当社ではキシレン代替品であるパソクリーンレモゾールを取り扱っております。

参考文献

  1. "許容濃度の暫定値 (2014) の提案理由." 産衛誌 56 (2014): 189.
  2. 母性保護のための「女性労働基準規則」を改正~生殖機能などに有害な物質が発散する場所での女性の就業を禁止、平成24年10月施行~