Genovis社 抗体薬物複合体(ADC) 作製キット
ADC調製製品の特長
GlyCLICK® ADC
- 部位特異的に抗体薬物複合体(ADC)を作製
- 強力な毒素(MMAEまたはPNU)と酵素消化を受けやすいリンカーを使用
- 抗体が標的細胞に入ってからペイロードが放出されるため、標的外への毒性が抑制
GlyCLICK® ADCワークフロー

TransGLYCIT™ Remodeling
- 約3時間でG0、G1、G2、またはG2S2のいずれかを持つIgGを調製
- 糖転移と同時にIgGを脱フコシル化(TransGLYCIT Remodeling Afucosylatedのみ)
- ヒト IgG1, IgG2, IgG4に使用可能
- 治療用抗体の構造分析と機能分析に有用
TransGLYCIT™ Remodelingワークフロー

GlyCLICK®
GlyCLICK®はFc領域に付加した糖鎖を特異的に加水分解するGlycINATOR®による酵素反応とクリックケミストリーを組み合わせることで、Fc領域の特定部位に目的分子を修飾することができるキットです。
GlyCLICK® ADCではIgGに付加できる低分子医薬品(ペイロード)の異なる2種類のキットがございます (MMAEおよびPNU)。
1キットで2mgのIgGを抗体薬物複合体(ADC)に調製できます。
GlyCLICK® ADC で調製した抗体薬物複合体の概略図
親水性のリンカーが酵素による2か所の切断部位を持つことで、毒素(ペイロード)を特異的に細胞内で放出します。

TransGLYCIT™
TransGLYCIT™ Remodelingは、糖転移酵素を用いて3時間で特異的に最大1mgのIgGの糖鎖リモデリングを可能にするキットです。G0、G1、G2、またはG2S2を持つIgGを調製できる製品をラインアップしております。
TransGLYCIT™ Remodeling Afucosylatedでは、FucosEXO™16酵素を併用することで、コアフコースの有無に関わらずIgGを直接比較するための脱フコシル化抗体を調製できます。 治療用抗体の構造分析と機能分析に有用です。

TransGLYCIT™ Remodeling G0および、TransGLYCIT™ Remodeling Afucosylated G0を用いてネイティブなIgGの糖鎖をリモデリングし、逆相LC-MSで分析しました。
Fc部位に複数の糖鎖を持っていたIgGが、 TransGLYCIT™ Remodeling G0によりG0糖鎖のみを有するFcが調製されたことが確認されました(中段)。また、 TransGLYCIT™ Remodeling Afucosylated G0を用いることで、G0への置換に加えて脱フコシル化もされるため、単一なG0糖鎖を有するFcが調製されました。
- 上段:
- ネイティブな状態のFc/2フラグメント
- 中段:
- TransGLYCIT™ Remodeling G0にて脱グリコシル化処理後のFc/2フラグメント
- 下段:
- TransGLYCIT™ Remodeling Afucosylated G0にて脱グリコシ化、脱フコシル化処理後のFc/2フラグメント
GlycINATOR®
GlycINATOR®はIgGのFc領域に付加されている糖鎖を特異的に加水分解するエンドグリコシラーゼです。

ネイティブなトラツズマブと、GlyCINATOR®処理後のトラツズマブをFabRICATOR®を用いてそれぞれ消化し、LC-MSにて分析しました。
GlyCINATOR®を用いて処理したトラツズマブではネイティブなトラツズマブで検出されるFcフラグメントは検出されず、GlcNAcが結合したFcフラグメントのみが検出されました。
IgGZERO®
IgGZERO®はIgGのFc領域に付加されている糖鎖を特異的に加水分解するエンドグリコシラーゼです。同じくFc領域の糖鎖を加水分解するGlycINATOR®と比較して、高マンノース型及びハイブリッド型の糖鎖に対する活性が低くなっています。

高マンノース型の糖鎖を含むセツキシマブを IgGZERO®とGlycINATOR®を用いて消化し、糖鎖の切断効率を解析しました。
GlycINATOR®では、高マンノース型糖鎖の効率的な切断が認められました(下段)。一方、IgGZERO®では、複合型糖鎖は効率的に切断されるものの、高マンノース型糖鎖の切断は認められませんでした(上段)。
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抗体薬物複合体(ADC)
抗体の脱グリコシル化
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