硫化剤
核酸のリン酸部位の修飾には、O (酸素原子) を S (硫黄原子に) 置換したホスホロチオアート修飾があります。核酸医薬では、酵素の標的となるリン酸エステル結合をチオリン酸エステル結合に変換することで、生体内での安定性を高めることが広く知られています。
詳細は こちら
本品は、ホスホロチオアート修飾型オリゴヌクレオチドの合成に使用する硫化剤です。ラインアップは、粉末品とあらかじめ調液した溶液品の 2 タイプです。容量は小容量パッケージとスケールアップ検討に便利な大容量 500 g 包装を取り扱っています。アカデミアの実験室から受託機関の生産まで同一品質で広くお使いいただけます。カタログ掲載容量以外にバルク (大容量品) の製造も承ります。
特長
- 「用事調製に適した高品質の粉末」と「調液の手間を省いた溶液」の 2 タイプから選択可能
- 溶液品は反応効率改善に便利な高濃度品も取り扱い
硫化剤ラインアップ
Beaucage 試薬
C7H4O3S2 = 200.23
PADS
C16H14O2S2 = 302.41
ADTT
C2H2N2S3 = 150.25
DDTT
C5H7N3S3 = 205.32
5-Phenyl-3H-1,2,4-dithiazol-3-one
C8H5NOS2 = 195.26
ホスホロチオアート修飾型オリゴヌクレオチド
- 酵素の標的となるリン酸エステル結合を、チオリン酸エステル結合(ホスホロチオアート)に変換
- ホスホロチオアートの合成は亜リン酸エステルを酸化の代わりに、硫化することで達成
- デコイ核酸、アンチセンス医薬品の合成手法に使用
反応機構
【参考文献】
和田猛監修:核酸医薬の創製と応用展開 (株式会社シーエムシー出版) (2016)
溶解性データ
表. DDTTの溶解性 (製品コード:40-4037 SULFURIZING REAGENT II)
DDTT濃度 | 溶媒と混合比 | |
---|---|---|
Pyridine : Acetonitrile | Pyridine : THF | |
0.1M | 100 : 0 | 40 : 60 |
0.06M | 50 : 50 | - |
0.05M | 40 : 60 | 20 : 80 |
0.03M | 30 : 70 | - |
0.02M | 20 : 80 | 0 : 100 |
参照:Glen Research社 Technical Documents
注意事項
- 富士フイルム和光純薬および富士フイルムワコーケミカルが製造する硫化剤は、試験研究用として販売しています。商用目的で使用するお客様は関連特許をご確認ください。
- 製品コード042-34411, 040-34412, 044-34415, 196-18761 は米国の特許で規制されています。米国で使用するお客様には販売できません。
- 製品コード324-72121 は無規格品として用途を限定せずに販売しています。核酸合成に用いる場合は関連特許をご確認ください。
製品一覧
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富士フイルム和光純薬
Glen Research 社
ChemGenes社
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
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