Grignard(グリニャール)反応

グリニャール試薬を用いることで、ほとんどのカルボニル化合物にアルキル基を導入し、対応するアルコールに変換することができる。

ハロゲン化アルキルとカルボニル化合物の混合溶液にマグネシウムを反応させて、アルコールを一段階で与える反応はBarbier反応と呼ばれる。この場合、使われる金属はマグネシウムに限らず、リチウム・亜鉛・サマリウムなど多くの金属が検討されている。

反応基質の違いにより異なる名前で呼ばれることがある。反応基質がβ-アミノ-α,β-不飽和ケトンの場合はBerary反応、オルトエステルの場合はBodoroux-Chichibabinアルデヒド合成反応、ホルミルアミドの場合はBouveaultアルデヒド合成反応などとも呼ばれる。

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特長

  • 有機金属剤のなかで最もポピュラー
  • ほとんどのカルボニル化合物にアルキル基を導入し、対応するアルコールに変換可能
  • 塩基性が強いため、エノール化しやすい基質の場合には低収率
  • β水素を持つアルキル基の導入により、ケトンのヒドリド還元生成物を副生

反応機構

以下のようなSchlenk平衡を介し、溶液中では様々な複合体として存在する。

マグネシウムがルイス酸様に働き、アルキル基の求核付加機構(Polar Mechanism)で進行するのが一般的である。ベンゾフェノンのように還元されやすい基質や、t-Buグリニャール試薬のようにかさ高い試薬を用いたときは、特別に一電子移動機構(SET Mechanism)で進行するとされる。

反応例

無水塩化セリウム存在下で反応させると、エノール化、還元、1,4-付加などの異常反応が抑えられ、正常付加物であるアルコールが収率よく生成する。1)

i-Pr基をGrignard試薬で導入しようとすると、β-ヒドリド還元が優先する。(イソプロペニルGrignard試薬付加→水素添加という代替プロセスが有効)逆に、Bulkyなケトンを還元したいときにi-PrMgX、t-BuMgXを用いるとヒドリド還元できる。

有機マグネシウムアート錯体の調製。 通常のGrignard試薬より、官能基受容性などの面で優れている。2)

ニトリルとは反応しにくいため、高温が必要となる。反応によりイミンのマグネシウム塩が出来るが、これはGrignard試薬に対して不活性であるため、この段階で反応は停止する。これは容易に加水分解されてケトンを生成する。

参考文献
  1. (a) Imamoto, T. et al. J. Am. Chem. Soc. 1989, 111, 4392.(b) Takeda, N.; Imamoto, T. Org. Synth. 1998, 76, 228.
  2. Ohshima, K. et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2000, 39, 2481.

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ターボグリニャール試薬

高活性アルキル化試薬『アルキルZ試薬』

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超脱水/安定剤不含

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