ヒト s-IgA ELISAキットワコー
Human s-IgA ELISA Kit Wako
比較
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製品コード
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容量
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価格
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在庫
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96回用
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8 |
ドキュメント
キットコンポーネント
96回用
抗体固相化プレート | 1プレート |
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s-IgA 標準品 | 1本 |
HRP標識抗ヒト s-IgA抗体 | 12 mL |
TMB溶液 | 12 mL |
反応停止液 | 12 mL |
濃縮緩衝液 (2×) | 25 mL |
濃縮洗浄液 (20×) | 50 mL |
プレートシール | 3枚 |
製品概要
分泌型IgA(s-IgA: secretory IgA)は、分泌因子(SC: secretory component)が結合したIgAで、二量体が基本ですが、四量体なども存在します。分泌液中に存在するIgAのほとんどはs-IgAであり、呼吸器官や消化器官の粘膜表面における感染防御に重要な役割を果たしています。s-IgAはヒトの唾液にも存在しており、唾液腺に存在する形質細胞で産生されています。唾液中のs-IgAは急性ストレスによって増加し1)、慢性ストレスによって低下する2)3)ことが報告されており、ストレスのバイオマーカーとして利用されています。
ヒト s-IgA ELISAキットワコーは、ヒト唾液中のs-IgAを定量できるELISAキットです。
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キット性能
検量線範囲 0.082 - 20 µg/mL 測定対象 分泌型IgA (s-IgA) 測定対象検体 ヒト唾液 必要検体量 5 µL 測定時間 約2.5時間 検出法 発色系 同時再現性 CV< 6% 日差再現性 CV< 12% -
検量線例
データ
添加回収試験
検体 | 添加量(µg/mL) | 測定値(µg/mL) | 回収率(%) |
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唾液1 | 0 | 64.8 | ー |
40 | 108.8 | 103.8 | |
160 | 220.8 | 98.2 | |
400 | 404.8 | 87.1 | |
唾液2 | 0 | 46.4 | ー |
40 | 96.0 | 111.1 | |
160 | 196.0 | 95.0 | |
400 | 432.0 | 96.8 | |
唾液3 | 0 | 120.8 | ー |
40 | 189.6 | 117.9 | |
160 | 274.4 | 97.7 | |
400 | 476.0 | 91.4 | |
唾液4 | 0 | 112.0 | ー |
40 | 157.6 | 103.7 | |
160 | 244.8 | 90.0 | |
400 | 441.6 | 86.3 | |
唾液5 | 0 | 105.6 | ー |
40 | 152.0 | 104.4 | |
160 | 250.4 | 94.3 | |
400 | 600.8 | 118.8 |
希釈直線性試験
検体 | 希釈倍率 | 測定値(µg/mL) |
---|---|---|
唾液1 | 1/1 | 363.5 |
1/2 | 201.7 | |
1/4 | 107.7 | |
1/8 | 53.6 | |
唾液2 | 1/1 | 237.4 |
1/2 | 123.9 | |
1/4 | 65.3 | |
1/8 | 32.5 | |
唾液3 | 1/1 | 310.0 |
1/2 | 167.3 | |
1/4 | 89.5 | |
1/8 | 42.7 | |
唾液4 | 1/1 | 293.3 |
1/2 | 145.3 | |
1/4 | 74.7 | |
1/8 | 38.3 | |
唾液5 | 1/1 | 188.2 |
1/2 | 97.5 | |
1/4 | 47.4 | |
1/8 | 26.8 |
各種免疫グロブリンとの交差性
免疫グロブリン | 交差率(%) |
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Serum IgG(Human) | <0.1 |
Serum IgA(Human) | 0.3 |
Serum IgM(Human) | 0.0 |
Serum IgE(Human) | 0.0 |
参考文献
- Viena, T. D. et al.: Biol. Psychol., 91(2), 307(2012).
Differential effects of mild chronic stress on cortisol and S-IgA responses to an acute stressor - Deinzer, R. et al.: Int. J. Psychophysiol., 37(3), 219(2000).
Prolonged reduction of salivary immunoglobulin A (sIgA) after a major academic exam - Phillips, A. C. et al.: Brain, behav. Immun., 20(2), 191(2006).
Stressful life events are associated with low secretion rates of immunoglobulin A in saliva in the middle aged and elderly
FAQ
検体について
- 検体の保存はどのようにすればよいですか。
唾液検体は-30℃以下で凍結保存して下さい。検体の凍結融解を繰り返さないようにして下さい。
- 検体の調製はどのようにすればよいですか。
あらかじめ蒸留水で希釈した緩衝液を用いて、唾液検体を80倍希釈してください(希釈済み緩衝液 395 μL:唾液検体 5 μL)。唾液検体を凍結保存している場合は、室温で融解後よく撹拌して下さい。また希釈検体が20 µg/mLを超える高値検体の場合は、80倍希釈検体をさらに緩衝液にて希釈して測定して下さい。
- 唾液検体で上手く測定できない場合はどうすればよいですか。
粘性の強い唾液の場合、正しい測定値が得られない場合があります。遠心分離にてムチンなどを沈殿させた上清を用いてください。
測定対象について
- ヒト以外の動物種への交差反応性は確認していますか。
ヒト以外の動物種(マウス、ラットなど)に対しての交差反応性は確認しておりません。
キットについて
- 標準品の由来は何ですか。
ヒト初乳からの精製品です。
- プレートは分割使用できますか。
可能です。セパレートタイプのプレートを使用しており、1列(8ウェル)毎に取り外しができます。
キットの使用について
- 本キットで測定する際に必要な試薬、器具、装置は何ですか。
本キットの使用には以下の試薬、器具、装置が必要です。
- マイクロピペットおよびチップ(5~1,000 µL)(8連または12連のマルチチャンネルピペット推奨)
- マイクロプレートリーダー(測定波長450 nmで吸光度3.0まで測定できる装置)
- マイクロプレート用振とう機またはシェーカー
- 標準溶液 / 検体希釈用試験管(ガラス製またはポリプロピレン製)
- マイクロプレート用洗浄装置(用手法の場合は連続分注器、ニードルディスペンサー、アスピレーターまたは真空ポンプ推奨)
- メスシリンダー(1,000 mL)
- 蒸留水または脱イオン水
概要・使用例
概要 | s-IgAは免疫グロブリンの一種で、外分泌液中に最も豊富に含まれます。粘膜免疫の主役であり、消化管や呼吸器における免疫機構の最前線として機能するほか、唾液中のs-IgA濃度は、種々のストレス、心理学的研究において有用な生体指標として用いられています。 本品は、ヒト唾液中のs-IgAを特異的かつ簡便に測定できるELISAキットです。 検量線範囲 :0.082 - 20µg/mL 測定対象:s-IgA 測定対象検体:ヒト唾液 必要検体量:5µL 反応時間:2時間30分 検出法:発色 |
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物性情報
「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。
製造元情報
別名一覧
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
- 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
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