RE12
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ドキュメント
概要
Vaccinia H1-related Phosphatase(VHR)は両特異性プロテインホスファターゼの一種で、MAPKファミリーのERK1/2及びJNK1/2を脱りん酸化するホスファターゼです。
VHR発現を抑制した細胞において細胞周期のG1/S及びG2/M遷移が停滞し、また子宮頸がん細胞(HeLa細胞)や前立腺がんにおいて過剰発現していることが報告され、細胞周期調節への関与や抗がん剤開発のターゲットとして注目されています。
本製品はVHRやヘパラナーゼ阻害活性が報告されている天然由来化合物RK-682の誘導体で、VHRを選択性高く阻害します。
RE12/ 両特異性プロテインホスファターゼに対する阻害活性
PPases | VHR | CDC25A | CDC25B | CDC25C |
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IC50 (μmol/L) | 1.63 | ND | ND | ND |
ND:IC50>100 μmol/L
概要・使用例
概要 | 多くのシグナル伝達カスケードにおいてタンパク質のりん酸化(プロテインキナーゼ)・脱りん酸化(プロテインホスファターゼ)がカスケードの制御に関わります。 本品はりん酸化セリン、スレオニン、チロシン全てをターゲットとする両特異性ホスファターゼ(Dual-specific Protein Phosphatase)の一つであるプロテインホスファターゼVHR(Vaccinia H1-related Phosphatase)の特異的阻害剤です。 ■阻害活性:IC50=1.6μmol/L(VHR) [>100μmol/L (CDC25A,CDC25B)] VHRはMAPキナーゼカスケードのりん酸化ERK,JNKに作用する事が確認されています。また子宮頸がんや前立腺がんで過剰発現していることが報告されていることから、創薬ターゲットの一つと注目されています。 【参考文献】 1) Hirai, G. et al., "Development of a Vaccinia H1-related (VHR) phosphatase inhibitor with a nonacidic phosphate-mimicking core structure.", ChemMedChem, 6(4), 617-622 (2011). 2) Tsuchiya, A. et al., "Dual-specificity phosphatase CDC25A/B inhibitor identified from a focused library with nonelectropholic core structure.", ACS Med. Chem. Lett., 3, 294-298 (2012). |
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物性情報
溶解性 | DMSO(1mg/mL)、クロロホルム、アセトニトリル、酢酸エチルに可溶。「溶解性情報」は、最適溶媒が記載されていない場合がございます。 |
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「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。
製造元情報
別名一覧
- 5-(ヒドロキシメチル)-3-[1-(3-メチルベンジルアミノ)ヘキサデシリデン]フラン-2,4(3H,5H)-ジオン
2,4(3H,5H)-フランジオン, 5-(ヒドロキシメチル)-3-[1-[[(3-メチルフェニル)メチル]アミノ]ヘキサデシリデン]-
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
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