種類別モノマー
重合反応に用いるモノマーをご紹介しています。アクリルモノマーではアクリルアミド系やアクリロニトリル、アクリル酸またはメタクリル酸類とそのエステル、パーフルオロ系や含ケイ素系などがあります。アリル系やスチレン系にも多くの誘導体があり、多官能性の架橋剤も各種あります。また、当社の開発品である重合性染料『RDWシリーズ』ではラジカル重合などによって容易に鮮明な着色樹脂が得られます。ブリードアウトしない染料として着色や調色などにお使いいただけます。
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代表的なアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの物性
モノマー | 分子量 | 沸点 (℃) | 屈折率 [20℃] | 粘度1)(mPa・s) | ポリマーTg1)(℃) |
---|---|---|---|---|---|
アクリル酸 | 72.06 | 140 | 1.42 | 1.25(25℃) | 106 |
アクリル酸エチル | 100.12 | 99 | 1.40 | 0.54(25℃) | -22 |
アクリル酸2-ヒドロキシエチル | 116.12 | 90〜92 (12mmHg) | 1.45 | ー | ー |
アクリル酸n-ブチル | 128.17 | 145 | 1.42 | 0.92(20℃) | -54 |
アクリル酸t-ブチル | 128.17 | 120 | 1.41 | ー | ー |
アクリル酸2-エチルヘキシル | 184.28 | 215 | 1.44 | 1.54(25℃) | -50 |
メタクリル酸 | 86.09 | 160 | 1.43 | 1.35(20℃) | 228 |
メタクリル酸エチル | 114.14 | 118 | 1.41 | 0.62(20℃) | 65 |
メタクリル酸2-ヒドロキシエチル | 130.14 | 67 (3.5mmHg) | 1.45 | ー | ー |
メタクリル酸n-ブチル | 142.20 | 160 | 1.42 | 0.92(20℃) | 20 |
メタクリル酸t-ブチル | 142.20 | 163 | 1.42 | 0.92(20℃) | 107 |
メタクリル酸2-エチルヘキシル | 198.30 | 229℃ | 1.44 | 1.85(20℃) | -10 |
メタクリル酸シクロヘキシル | 168.23 | 210 | 1.46 | 2.5(20℃) | 83 |
メタクリル酸ベンジル | 176.22 | ー | 1.51 | 2.68(20℃) | 54 |
メタクリル酸グリシジル | 142.15 | 190 | 1.45 | 2.53(20℃) | 46 |
アクリル酸 | 72.06 | 140 | 1.42 | 1.25(25℃) | 106 |
1)「機能性モノマーの選び方使い方事例集」(技術情報協会)(2017)
不飽和結合をもつ化合物は、光や熱などの影響によって意図しない重合が進行する可能性があります。特にモノマーの蒸留時には加熱状態になるので注意が必要です。重合禁止剤を添加して、適切な温度で慎重に操作いただく必要があります。 屈折率やポリマーTgは、重合後のポリマーの物性を予想するために参考となるパラメータです。アクリル酸系のポリマーは透明性に優れており、屈折率も高いことから、光学材料の用途でよく使われます。また、ポリマーTgは成型温度や素材としての耐熱性を把握するために役に立ちます。