タンパク質発現用培地 (昆虫細胞)

昆虫細胞は大腸菌や哺乳動物細胞と同様にタンパク質発現に使用されます。

しかし、大腸菌はタンパク質発現の際に糖鎖修飾が行われず、哺乳動物細胞は培養コストが高いという問題があります。一方で、昆虫細胞は哺乳動物細胞より培養が簡便でコストが低く、発現後の糖鎖修飾も行われ、正しい立体構造のタンパクを得ることができます。

当社では昆虫細胞培養用培地を2種類ラインアップしています。PSFM-J1培地はSf9細胞、H5 (High Five) 細胞培養用の無血清培地です。また、Sf21細胞を用いたタンパク質発現でも実施例があります。培養時に血清を必要としないため、血清使用時のリスクであるロット間の生物活性の変動やウイルス汚染の心配がありません。また、H5細胞培養においてL-グルタミンなどの添加物は必要ありません。

FUJIFILM Irvine Scientific社のIS Sf Insect培地は、Sf9細胞,Sf21細胞用の無血清培地であり、cGMP準拠の工場で製造しています。製造工程中及び、組成中に動物由来成分は含まれていません。