逆相クロマトグラフィー (Ph、BiPh、含ふっ素化シリコン)

液体クロマトグラフィー (Liquid Chromatography: LC)は、定性、定量分析の際に混合物を分離する方法として一般的に使用される、移動相中の目的化合物と固定相との極性の差を利用して化合物を分離する手法です。液体クロマトグラフィーの中で、固定相の極性が移動相に比べ低いものは逆相分配クロマトグラフィー、反対に、固定相の極性が移動相に比べ高いものは順相分配クロマトグラフィーと呼ばれます。このLCにおける固定相 (カラム)および移動相 (溶媒) は化合物の分離に大きく影響するため、目的化合物に合わせたカラムと溶媒の選択が重要となります。
逆相クロマトグラフィーでは、シリカゲルにオクタデシル基 (C18、ODS)を修飾させた充填剤を使用したカラムが一般的に使用されていますが、化合物の構造によってはODSよりも他の化学結合基を修飾させた充填剤の方が優れた分離能を示すことがあります。例えば、芳香族化合物の分析にはフェニル基 (Ph)やビフェニル基 (BiPh)修飾カラム、ハロゲン化合物分析にはポリフルオロアルキル基修飾の充填剤カラムが適する場合があります。下記製品ページではPh、BiPh、ポリフルオロアルキル基を充填剤に使用したカラムの情報とそのアプリケーションデータを紹介しております。

製品ラインナップ

シリーズ名 化学修飾基 特長
Wakopak® Wakosil® Ph

フェニル基 (Ph)

  • 一般的なODSカラムと比べ、炭素含有率が低く、疎水性が低いため、溶出時間を短縮できる。
  • π-π相互作用の影響で、芳香族化合物に対して特異的な分離を示す。
SunShell Biphenyl

ビフェニル基 (BiPh)

  • 芳香族化合物に対して特異的な分離を示す。(Phカラムよりも、π-π相互作用の効果が大きい)
  • 一般的なODSカラムやPhカラムに比べ、水素結合性 (CH-π相互作用)が高いため、極性化合物の保持が大きい。
Wakopak® Fluofix® -II 120E

ポリフルオロアルキル基

  • 一般的なODSカラムと比べ、ポリフルオロアルキル基の撥水性、撥油性や剛直な分子構造により化合物によっては特異的な分離を示す。
  • ハロゲン原子を有する化合物、特にふっ素化合物に対して特異的な分離を示す。

Wakopak® シリーズの情報(充てん剤、粒子径、圧力、pH範囲等)

Wakopak® シリーズの情報(充てん剤、粒子径、圧力、pH範囲等)

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