抗c-Fos抗体
c-FosはFosタンパク質ファミリーのひとつで、細胞への刺激に反応して最初に発現する「最初期遺伝子」として知られています。神経科学においても、c-Fosは神経活動を反映するマーカーとして広く利用されています。神経細胞におけるc-Fosの標的遺伝子は完全には明らかではないものの、多くの神経ペプチドや神経伝達物質合成酵素の発現制御に関与していると考えられています。
当社ではモルモットから得られたc-Fosに対するポリクローナル抗体を取り扱っています。免疫組織染色による神経活動の検出に使用することができます。モルモット由来抗体のため、ウサギやマウス由来抗体との多重染色も可能です。
c-Fosとは?
c-FosはFosタンパク質ファミリーのひとつで、転写因子として機能します。主に核内に存在しており、c-Junなどのタンパク質とヘテロダイマーを形成して、プロモーターに結合し、標的遺伝子の発現を調節します。特にc-Fos遺伝子は細胞への刺激に反応して、最初に発現する「最初期遺伝子」として知られており、刺激に応答して遺伝子発現を変化させるために重要な役割を担っていると考えられています。
神経科学においても、c-Fosは神経活動を反映するマーカーとして広く利用されています。これまでの研究で、c-Fos遺伝子の発現は神経細胞の刺激後すぐに誘導され、mRNAの発現は約30分以内にピークを迎えます。その後、タンパク質の発現は60-90分でピークとなり、その後2-5時間ほど維持されることが報告されています1)。神経細胞におけるc-Fosの標的遺伝子は完全には明らかではないものの、多くの神経ペプチドや神経伝達物質合成酵素のプロモーターには、c-Fos/Junの結合領域が存在しており、これらの発現制御に関与していると考えられています。
抗c-Fos, モルモット
「抗c-Fos, モルモット」はモルモットから得られたc-Fosに対するポリクローナル抗体です。免疫組織染色による神経活動の検出に使用することができます。
モルモット由来抗体のため、ウサギやマウス由来抗体との多重染色も可能です。
抗体情報
| 抗体種 | ポリクローナル抗体 |
|---|---|
| 抗原 | 合成ペプチド (c-FosのN末端) |
| 免疫動物 | モルモット |
| 組成 | PBS、1%トレハロース、0.05%アジ化ナトリウム |
| 標識 | 未標識 |
| 交差性 | マウス |
| アプリケーション | 免疫組織染色 (凍結切片) 1:500-2,000 |
アプリケーションデータ
免疫組織染色
>リポポリサッカリド (LPS) 投与によるc-Fos発現の比較
![[免疫組織染色]リポポリサッカリド (LPS) 投与によるc-Fos発現の比較](images/03606_img01.png)
- 動物種
- マウス
- 部位
- 視床下部 室傍核
- サンプル
- 凍結切片
- 抗体濃度
- 1:1,000
- 備考
- 1 mg/kg LPSを腹腔内に投与し、2時間経過後のサンプル
<データ提供>
旭川医科大学 解剖学講座 機能形態学分野 古部先生
[結果]
LPS刺激なしの条件ではc-fos陽性細胞は認められなかった。一方、LPS投与2時間後には多数のc-Fos陽性細胞が認められた。c-Fosシグナルの多くがNissl陽性細胞体と重なったことから、c-Fosが神経細胞に発現していることが確認できた。
>浸透圧刺激下におけるc-Fos発現の経時変化
![[免疫組織染色]腹腔内への高張食塩水投与によるc-Fos発現の時間経過](images/03606_img02.png)
- 動物種
- マウス
- 部位
- 視床下部 室傍核
- サンプル
- 凍結切片
- 抗体濃度
- 1:1,000
- 備考
- 4.5%NaCl 0.5 mLを腹腔内に投与し、2時間経過後のサンプル
<データ提供>
旭川医科大学 解剖学講座 機能形態学分野 古部先生
[結果]
NaCl刺激から2時間後に多数のc-Fos陽性細胞が観察された。一方、7時間後にはc-Fos陽性細胞はほとんど認められなかったことから、c-Fos特有の短時間かつ一過性の発現パターンを示していることが確認できた。
>他社製品との比較
![[免疫組織染色]比較 - 他社A (ウサギ, 終売)](images/03606_img03.png)
- 動物種
- マウス
- 部位
- 視床下部 室傍核
- サンプル
- 凍結切片
- 抗体濃度
- 1:1,000
- 備考
- 1 mg/kg LPS刺激
![[免疫組織染色]比較 - 他社B (ウサギ)](images/03606_img04.png)
- 動物種
- マウス
- 部位
- 視床下部 室傍核
- サンプル
- 凍結切片
- 抗体濃度
- 1:1,000
- 備考
- 1 mg/kg LPS刺激
![[免疫組織染色]比較 - 他社B (マウス)](images/03606_img05.png)
- 動物種
- マウス
- 部位
- 視床下部 室傍核
- サンプル
- 凍結切片
- 抗体濃度
- 1:1,000
- 備考
- 1 mg/kg LPS刺激
<データ提供> 旭川医科大学 解剖学講座 機能形態学分野 古部先生
[結果]
本製品は他社のウサギ由来抗体と同様の検出パターンを示した。また 他社のマウス由来抗体と比較してより高い検出感度を示した。
参考文献
- Hoffman, G. E. et al.: Front. Neuroendocrinol., 14(3), 173(1993).
c-Fos and related immediate early gene products as markers of activity in neuroendocrine systems
製品一覧
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抗c-Fos, モルモット (ポリクローナル抗体)
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