ニッポンジーン Serictor Nuclease(セリクター ヌクレアーゼ)
Serictor Nuclease(セリクター ヌクレアーゼ)は、Serratia marcescens 由来のエンドヌクレアーゼで、一本鎖・二本鎖、直鎖・環状を問わず、さまざまな構造のDNAおよびRNAを効率的に分解することができます。
そのため、タンパク質の発現・精製や、細胞懸濁液の調製時に使用することで、細胞破砕後に放出されるゲノムDNAやRNAを分解し、溶液の粘性を効率的に抑えることができ、操作性を向上させることができます。
Serictor Nucleaseは、理化学研究所放射光科学研究センター 竹下浩平先生との共同研究に付帯する技術支援のもとに開発されました。
特長

- さまざまな構造のDNAおよびRNAを分解
- Hisタグ付き(TEVプロテアーゼ処理も可能)
- Ureaなどの変性剤存在下で活性を維持
用途
- タンパク質の発現・精製や、細胞懸濁液の調製時に使用し、非特異的にゲノムDNAやRNAを分解
- タンパク質抽出時にSerictor Nucleaseを添加すると、粘性が低減し、操作性が向上します。

| 起源 | 遺伝子組換え大腸菌 |
| 濃度 | 300 units/μL |
| 活性定義 | 1 unitは、サケ精子DNAを基質として、37 ℃、pH 8.0において、反応液の260 nmの吸光度を30分間で1増加させる酵素活性とする。 (活性測定用反応液組成: 50 mM Tris-HCl (pH 8.0), 1 mM MgCl2, 0.1 % BSA, 0.5 mg/mL サケ精子DNA) |
| 純度 | ≧ 90% (SDS-PAGE) |
製品内容
| 構成品 | 容量 | 保存 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Serictor Nuclease | 30,000 units (100 μL×1) |
-20℃ | 分子量: 31.0 kDa 形状:20 mM HEPES-NaOH (pH 7.0), 100 mM NaCl, 50%(v/v)Glycerol |
使用例
反応時にはMg2+が必要です。Serictor Nucleaseを添加する溶液中にMg2+が含まれていることを確認してからご使用ください。
本製品の使用例や至適条件は、製品説明書(PDF)をご覧ください。
活性測定用反応液組成:
50 mM Tris-HCl (pH 8.0)
1 mM MgCl2
0.1% BSA
0.5 mg/mL サケ精子 DNA
Data 1: さまざまな構造のDNAおよびRNAを効率的に分解
Serictor Nucleaseは、非特異的エンドヌクレアーゼです。 一本鎖・二本鎖、直鎖・環状を問わず、さまざまな構造のDNAおよびRNAを効率的に分解することができます。

上図:各基質とSerictor Nuclease 1 µLを混合し、37℃、10分で反応後、電気泳動した(1% Agarose S、M:OneSTEP Marker 1)。
Data 2: 溶菌バッファー中でのSerictor Nucleaseの効果
細胞抽出物(大腸菌懸濁液)にSerictor Nucleaseを添加し、15分間静置後、遠心分離(500 x g, 2 min.)した。
Serictor Nuclease 無添加の場合、遠心後も上清にもやっとした濁りが見られましたが、Serictor Nucleaseを添加した場合、遠心後の上清は透明になりました。チューブの底に菌体破砕物がパッキングされ、上清も回収しやすくなります。

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