クレアチニン測定キット

クレアチニン(Creatinine)とは、クレアチンが脱水・環化した代謝産物で、非タンパク質性窒素の一種です。産生されたクレアチニンは腎臓を経て尿中に排出されます。腎臓の機能が低下すると血清中のクレアチニン量が上昇します。ラボアッセイ™ クレアチニンはJaffé 反応を用いて、血液(血清・血漿)や尿中のクレアチニンを測定するキットです。マイクロプレートを用いて簡便に検体中のクレアチニンを測定することができます。

クレアチニンとは?

クレアチニン(Creatinine)とは、クレアチン(Creatine)が脱水・環化した代謝産物で、非タンパク質性窒素の一種です。りん酸化されたクレアチン(クレアチンりん酸)は筋収縮における重要なエネルギー源であり、クレアチンの代謝産物であるクレアチニンは主に筋肉内で産生されます。ヒトの場合、1日のクレアチンからクレアチニンへの変換率はほぼ一定であることが知られており、類似の生化学検査項目である尿素窒素(BUN)とは異なって血清中のクレアチニン量は摂取タンパク質の影響を受けないとされています。一方で筋肉量や運動の有無はクレアチニンの産生量に影響を与えます1)

産生されたクレアチニンは腎臓を経て尿中に排出されます。腎臓の機能が低下すると血清中のクレアチニン量が上昇します。両腎のネフロンの約7割が機能しなくなるとクレアチニン量は大きく増加することが知られています。逆に軽度-中程度の腎機能障害では血清クレアチニン量は正常範囲内に収まることが多く、初期の腎機能障害の指標としては適切ではないと考えられます1)

クレアチニンの測定方法

ラボアッセイ™ クレアチニンはJaffé 反応を利用したクレアチニン測定キットです。Jaffé法は操作が容易で、発色度が大きいことからクレアチニン測定に広く利用されています2)。一方で、活性メチレン基を有する物質はJaffé反応陽性物質(non-creatinine chromogen)として測定値に影響を与える場合がありますので注意が必要です。

Jaffé法の原理

検体に除タンパク試薬を加えて遠沈後、上清を分離します。この上清にピクリン酸を作用させると、検体中のクレアチニンがアルカリ溶液中でピクリン酸と反応して橙赤色の縮合物を生じます(Jaffé 反応)。この橙赤色の吸光度を測定することにより検体中のクレアチニン濃度を求めます。

図1 Jaffé 反応を用いたクレアチニンの測定原理

ラボアッセイ™ クレアチニン

ラボアッセイ™ クレアチニンはJaffé 反応を用いて、血液(血清・血漿)や尿中のクレアチニンを測定するキットです。マイクロプレートを用いて簡便に検体中のクレアチニンを測定することができます。
※ ラボアッセイ™ シリーズは研究用試薬です。診断用に使用することはできません。

キット性能

動物種 ヒト、マウス、ラット、イヌ、ネコ
検体 血清、血漿、尿
検量線範囲 2.5-10 mg/dL
検体量 50 μL
測定時間 約40分
測定波長 520 nm

参考文献

  1. 友田勇: 日本獣医師会雑誌, 31(6), 352(1978).
    臨床血液化学検査の考え方 (V) III. BUN とクレアチニン
  2. 鶴大典: 臨床検査, 22(11), 1331(1978).
    特集 酵素による臨床化学分析 定量法各論 8. クレアチニン

製品一覧

  • 項目をすべて開く
  • 項目をすべて閉じる

関連製品一覧

  • 項目をすべて開く
  • 項目をすべて閉じる

  • 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
  • 掲載されている製品について
    【試薬】
    試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
    試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
    【医薬品原料】
    製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
  • 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
  • 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。