アントシアニジン類
アントシアニジン類はポリフェノールの一種で、アントシアニジン(右図)を基本骨格とするフラボノイドです。天然に存在するアントシアニジン類はペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジン及びそのO-メチル誘導体が知られています。アントシアニジン類に糖や有機酸が結合した化合物はアントシアニンと呼ばれ、結合する糖/有機酸の種類、数、結合位置の異なる多くの種類が存在します。アントシアニンは、花や果実などの植物に広く分布する色素成分で、酸性では赤色、塩基性では青色など、 pHや温度などの条件によって幅広く色調が変化します。
アントシアニジン類は抗酸化活性を有するものが多く、機能性表示食品として、りんごもしくは松樹皮由来プロシアニジンやビルベリー由来アントシアニンの届出がされています。当社では、各種アントシアニジン類分析にご使用いただける標準品を取り揃えています。
プロシアニジン
プロシアニジン(プロアントシアニジン)は、カテキンやエピカテキンが複数結合した化合物で、加水分解によってアントシアニジンを生じます。 プロシアニジンを含む食品は、「りんご由来プロシアニジン」 や「松樹皮由来プロシアニジン」として機能性表示食品の届出がされています。
りんご由来プロシアニジンは内臓脂肪を減らす機能があることが報告されており、主にプロシアニジンB2が含まれています。
日本農林規格（JAS) 0024りんごジュース中のプロシアニジン類の定量法(高速液体クロマトグラフ法)では、プロシアニジンB2を指標とし、プロシアニジンB2の保持時間と一致する一連のピークをプロシアニジン類として定量する方法が定められています。
松樹皮由来プロシアニジンには悪玉（LDL）コレステロールを下げる機能が報告されており、主にプロシアニジンB1とB3が含まれています。
当社では、各種プロシアニジン分析にご使用いただける標準品を取り揃えています。
アントシアニン
アントシアニンは、アントシアニジンに糖や有機酸などが結合した構造を持つ、花や果実に広く分布する色素成分で、酸性では赤色、塩基性では青色などpHや温度などの条件によって幅広く色調が変化します。
アントシアニンが含まれる食品には、目の健康を維持する作用や抗酸化作用が報告されており、ビルベリー由来アントシアニンをはじめとした機能性表示食品の届出がされています。
アントシアニンは多くの種類が存在する為、1つのアントシアニンを標準として総アントシアニン量を定量する方法が一般的に用いられています。例えば、ビルベリー由来アントシアニンの定量では、試料中の個々のアントシアニン含量をシアニジン-3-グルコシド塩酸塩として算出した後、これらを合算して総アントシアニン含有量とする方法が用いられています。1)
当社ではアントシアニンの分析にご使用いただける塩化シアニジン3-グルコシド標準品を販売しております。
- Masada, S. et al.: Jpn. J. Food Chem. Safety, 24 (1), 32 (2017).
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