変異ヒンジ領域に活性、ヒンジ上の特定部位で切断するヒトIgG1プロテアーゼ

Genovis社 ヒトIgGプロテアーゼ「FabDELLO™」

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Genovis社は、抗体医薬研究用のバイオ医薬プロセス酵素SmartEnzymes™を開発・製造しているスウェーデン(ルンド)のメーカーで、モノクローナル抗体、ADCs(antibody drug conjugates)、Fc融合タンパク質、バイオシミラー等のバイオ医薬品の研究開発に使用できるユニークな酵素(プロテアーゼ、グリコシラーゼ)、試薬キットをラインアップしています。

FabDELLO™はヒンジの上の単一部位でヒトIgG1を特異的に消化するプロテアーゼです。 LALA変異などの変異ヒンジ領域を持つ抗体に対して活性があり、還元条件が不要で2時間でインタクトなFabおよびFcフラグメントを調製できます。8ウェルストリップまたは96ウェルプレートでのご提供です(凍結乾燥品)。

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特長

  • LALA変異、LFLF変異などの変異ヒンジ領域に活性
  • ヒトIgG1のヒンジ上の領域を1か所で特異的に消化
  • 2時間でインタクトなFabおよびFcフラグメントを調製(還元条件不要)

FabDELLO™のワークフロー

FabDELLO™は、ヒンジの上の単一部位(... KSCDK / THTCPPCP…)でヒトIgG1を消化し、インタクトなFabおよびFcフラグメントを生成します。 N型糖鎖が除去されると、Fcに2番目の消化部位が現れることがあります。 FabDELLO™は、ネイティブ条件下で活性を持ち、カルシウムイオンの存在を必要とします(200 mM)。 最適な活性条件は37°C、pH7-8.5です。

FabDELLOで消化した抗体およびFc融合タンパク質のSDS-PAGE(非還元条件)

FabDELLOはヒンジの上の1か所でヒトIgG1を消化し、インタクトなFabおよびFcフラグメントを生成します。FabDELLOでいくつかのIgG1および、Fc融合タンパク質を消化し、非還元SDS-PAGEで分析しました。他の手法では困難なLALA変異IgG1およびLFLF変異IgG1を含むすべての基質で完全に消化することができました。幅広い基質を消化することができるFabDELLOはバイオ医薬品開発に有用です。

様々なGenovis社のIgGプロテアーゼ

Genovis社では様々なIgGプロテアーゼをラインアップしております。FabDELLO, FabRICATOR, FabALACTICA, GingisKHANはパパインやLys-Cと異なり、部位特異的にIgGを切断します。

酵素 FabDELLO FabRICATOR FabALACTICA GingisKHAN
切断部位 …KSCDK/THTCPPCP… (ヒンジの上部) …CPPCPAPELLG/GPSVF… (ヒンジの下部) …KSCDKT/HTCPPCP (ヒンジの上部) …KSCDK/THTCPPCP (ヒンジの上部)
選択性 ヒトIgG1 ヒトIgG1-4および、サル・ラット・ウサギ・ヒツジのIgGの一部のサブクラス ヒトIgG1 ヒトIgG1
反応時間 2 h 0.5 h O/N (16-18 h) 1 h
備考 変異ヒンジ領域抗体に活性 還元条件不要 幅広い生物に適用 F(ab’)2とFc/2を調製 還元条件、 補酵素は不要 システイン プロテアーゼ

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FabDELLO™

関連製品一覧

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FabRICATOR

FabALACTICA

GingisKHAN

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