ヒトES/iPS細胞染色キット-BF
ヒトES/iPS細胞染色キット-BFは、未分化なヒトES/iPS細胞に対し高い親和性を持つレクチン、rBC2LCN(AiLecS1)を用いたヒトES/iPS細胞用染色キットです。
ペルオキシダーゼを結合させたrBC2LCN(rBC2LCN-POD)と高感度DAB発色基質により、蛍光顕微鏡を用いず、可視光下で未分化なヒトES/iPS細胞を識別できます。
アルカリホスファターゼ(ALP)染色が可視光下で未分化細胞の検出に用いられることが多くありますが、骨・軟骨・肝臓などのALP活性を持つ細胞への分化誘導実験における未分化細胞の検出にはALP染色は使用できません。本キットに用いるrBC2LCNはヒトES/iPS細胞に対し高い親和性を持つため、本キットは、ALP活性を持つ細胞を染色せず、幅広い細胞への分化誘導実験での未分化細胞の検出に使用可能です。
測定原理
ペルオキシダーゼを結合させたrBC2LCN(rBC2LCN-POD)がヒトES/iPS細胞膜に存在するポドカリキシン上のO型糖鎖と結合し、DAB基質がペルオキシダーゼと反応することで、可視光下で未分化細胞を観察できます。
染色例①
ヒトES/iPS細胞染色キット-BFは、on-feeder条件下で培養したヒトiPS細胞(201B7株)を固定後ALP(NBT/BCIP)(青紫色)染色し、その後さらに本キット(褐色)を用い共染色した。未分化状態を逸脱した細胞(赤枠内の細胞)には、rBC2LCNが結合しないため本キットでは染色されていない。
染色例②
ALP活性を持つ間葉系幹細胞(MSC)とヒトiPS細胞を共培養し、ALPもしくは本キットでそれぞれ染色した。ALP染色ではヒトiPS細胞(中央部)とともにMSC(周辺部)も染色されたが、本キットを用いた染色ではヒトiPS細胞のみが染色された。
参考文献
1. Watanabe, T. et al.: Cytotherapy, 23, 176(2021).
2. Onuma, Y. et al.: Biochem. Biophys. Res. Commun., 431, 524(2013).
3. Tateno, H. et al.: Stem Cells Transl. Med., 2, 265(2013).
4. Tateno, H. et al.: J. Biol. Chem., 286, 20345(2011).
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