Wakopak® Wakosil®シリーズ (C18)
Wakopak® Wakosil®シリーズは、完全球状多孔質シリカゲルをベースにした充てん剤を充てんしたWakopakシリーズの中で定番のHPLC用カラムです。
Wakopak® Wakosil®シリーズは、高エンドキャップ、エンドキャップ、ノンエンドキャップの3タイプのエンドキャップ処理をしたカラムをそれぞれご用意しております。
Wakopak® シリーズの情報(充てん剤、粒子径、圧力、pH範囲等)
Wakopak® Wakosil®シリーズの概要
Wakopak® Wakosil®シリーズ(C18)の特長
- 完全球状シリカゲルをベースとした充てん剤の使用により、破砕状シリカゲルに比べ高い再現性。
- 3タイプのエンドキャッピング処理をしたシリーズをそれぞれラインアップ。
エンドキャッピング
シリカゲルのシラノール基とシリル化剤の反応は、立体障害等の影響を受けるため、一部シラノール基が残存することがあります。この残存シラノール基は、塩基性化合物のピークテーリングの原因となり、分離に影響を及ぼします。残存シラノール基を除くためにさらにシリル化を行うことをエンドキャッピングといいます。エンドキャッピングには主にトリメチルモノクロルシラン(TMS)等のシラン化合物が用いられます。
<ODSカラムのエンドキャッピング例>
高エンドキャップタイプ
当社独自の表面処理技術でエンドキャップ処理をしています。
これにより、酸性から塩基性の化合物において、優れたピーク形状と再現性が期待できます。
エンドキャップタイプ
エンドキャップ処理がされていますが、高エンドキャップタイプと比較するとわずかにシラノール基が残存しています。配糖体や医薬品など逆相分配とわずかなシラノールへの吸着を利用し、分離させる場合に有用です。低極性化合物には高エンドキャップタイプと同等な保持特性を示します。
ノンエンドキャップタイプ
エンドキャップ処理をしていないタイプです。エンドキャップタイプよりさらにシラノール基による吸着性があります。位置異性体や構造の類似している化合物の分離分析に有用です。
Wakopak® Wakosil®シリーズの比較
高エンドキャップ | エンドキャップ | ノンエンドキャップ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
カラム | Wakosil® C4 Wakosil® C8 Wakosil® C18 |
Wakosil® 5C18 AR | Wakosil® C4-200 Wakosil® C18-200 |
Wakosil® 5C18T | Wakosil® 5C18-200T | Wakosil® 5C18N | Wakosil® 5C18-200N |
特長 | 最も標準的なシリーズ | 立体選択性、カラム耐久性 | 低カーボン含有率 | 逆相分配とわずかなシラノールへの吸着特性 | 逆相分配とわずかなシラノールへの吸着特性、低カーボン含有率 | シラノール基による吸着特性 | シラノール基による吸着特性、低カーボン含有率 |
用途 | 一般的な分析 | ペプチド類や構造異性体の分析、酸性/塩基性溶離液を用いた分析 | 迅速分析 | 配糖体、医薬品等の分析 | 配糖体、医薬品等の迅速分析 | 位置異性体や構造が類似した化合物の分析 | 位置異性体や構造が類似した化合物の迅速分析 |
化学修飾 | ブチル基(C4)、オクチル基(C8)、オクタデシル基(C18) | オクタデシル基(C18) | ブチル基(C4)、オクタデシル基(C18) | オクタデシル基(C18) | オクタデシル基(C18) | オクタデシル基(C18) | オクタデシル基(C18) |
粒子径 | C4: 5 μm C8: 5 μm C18: 5 μm、7 μm、10 μm |
5 μm | C4: 5 μm C18: 5 μm、10 μm |
5 μm | 5 μm | 5 μm | 5 μm |
一次修飾 | モノメリック | ポリメリック | モノメリック | モノメリック | モノメリック | モノメリック | モノメリック |
エンドキャッピングタイプの比較
芳香族化合物の分析
高エンドキャップタイプと比較すると、
エンドキャプ、ノンエンドキャップタイプは
残存シラノール基が影響し、極性化合物の
挙動が変化。
Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 |
---|---|---|---|
1 | Pyridine | 3 | Methyl Benzoate |
2 | Phenol | 4 | 3-Methylindole |
Analysis condition
Column size | : | 4.6 mm x 150 mm |
Eluent | : | CH3CN/10 mM K2HPO4・K2HPO4 (pH 7.0)=50/50 (v/v) |
Flow rate | : | 1.0 mL/min. |
Detection | : | UV 254 nm |
残存シラノール基の量により、
ベンゼン、ニトロベンゼンの
検出時間に差が生じる。
Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 |
---|---|---|---|
1 | Benzene | 2 | Nitrobenzene |
Analysis condition
Column size | : | 4.6 mm x 150 mm |
Eluent | : | n-Hexane |
Flow rate | : | 1.0 mL/min. |
Detection | : | UV 254 nm |
Wakopak® Wakosil® C4、C8、C18
Wakopak® Wakosil® シリーズの中で、最も標準的なシリーズです。
カラム情報
シリカゲル | 完全球状シリカゲル |
---|---|
平均粒子径 | C4: 5 μm C8: 5 μm C18: 5 μm、7 μm、10 μm |
比表面積 | 300 m2/g |
細孔径 | 12 nm |
細孔容量 | 1.0 mL/g |
化学結合基 | ブチル基(C4)、オクチル基(C8)、オクタデシル基(C18) |
一次修飾 | モノメリック |
エンドキャップ処理 | 〇 |
炭素含有量 | C4: 8% C8: 12% C18: 20% |
USPコード | C4: L26 C8: L7 C18: L1 |
推奨使用pH範囲 | 2-7.5 |
分析バリデーション | × |
再充填サービス | C4: × C8: 〇 C18: 〇 |
Wakopak® Wakosil® 5C18 AR
ポリメリックタイプのODS充てん剤を使用したカラムで、移動相が酸性 (pH1.4)の場合でもODSが加水分解されにくく、非常に高い耐久性を示します。ポリメリックODSの結合の特性から、分離挙動が一般的なモノメリックODSシリカゲルとは異なる場合があり、非常に特異的な挙動を示すことがあります。そのため、ペプチド類や構造異性体などの分離に有用です。
幅広いpHでの耐久性◎
立体選択性◎
モノメリックとポリメリック
モノメリックはシリル化剤とシリカゲル上のシラノール基が1対1で結合している構造を指します。
ポリメリックは、シリカゲルをODS化する際、多官能シリル化剤同士が重合したり、1つのシリル化剤がシリカゲルと複数箇所結合することによって、高密度なオクタデシル層を形成した構造を指します。
<モノメリック>
<ポリメリック>
カラム情報
シリカゲル | 完全球状シリカゲル |
---|---|
平均粒子径 | 5 μm |
比表面積 | 300 m2/g |
細孔径 | 12 nm |
細孔容量 | 1.0 mL/g |
化学結合基 | オクタデシル基(C18) |
一次修飾 | ポリメリック |
エンドキャップ処理 | 〇 |
炭素含有量 | 17% |
USPコード | L1 |
推奨使用pH範囲 | 1.4-9.5 |
分析バリデーション | × |
再充填サービス | 〇 |
Wakopak® Wakosil® C4-200、C18-200
Wakopak® Wakosil® C4-200、C18-200は、カーボン含有率が12%と低いため、保持時間を短縮でき、迅速分析を行うことが出来ます。
分離能はWakopak®Wakosil® C4、C18タイプとほぼ同等の値を示します。
カラム情報
シリカゲル | 完全球状シリカゲル |
---|---|
平均粒子径 | C4: 5 μm C18: 5 μm、10 μm |
比表面積 | C4: 300 m2/g C18: 200 m2/g |
細孔径 | C4: 12 nm C18: 20 nm |
細孔容量 | 1.0 mL/g |
化学結合基 | ブチル基(C4)、オクタデシル基(C18) |
一次修飾 | モノメリック |
エンドキャップ処理 | 〇 |
炭素含有量 | C4: 5% C18: 12% |
USPコード | C4: L26 C18: L1 |
推奨使用pH範囲 | 2-7.5 |
分析バリデーション | × |
再充填サービス | 〇 |
Wakopak® Wakosil® 5C18T
Wakopak® Wakosil® 5C18Tは、高エンドキャップタイプと比較し、わずかにシラノール基が残存した充てん剤を使用しています。配糖体や医薬品など逆相分配とわずかなシラノールへの吸着を利用し、分離させる化合物に有用です。低極性化合物には高エンドキャップタイプと同等な保持特性を示します。
カラム情報
シリカゲル | 完全球状シリカゲル |
---|---|
平均粒子径 | 5 μm |
比表面積 | 300 m2/g |
細孔径 | 12 nm |
細孔容量 | 1.0 mL/g |
化学結合基 | オクタデシル基(C18) |
一次修飾 | モノメリック |
エンドキャップ処理 | あり |
炭素含有量 | 20% |
USPコード | L1 |
推奨使用pH範囲 | 2-7.5 |
分析バリデーション | × |
再充填サービス | 〇 |
Wakopak® Wakosil® 5C18-200T
Wakopak® Wakosil® 5C18-200Tは、高エンドキャップタイプと比較し、わずかにシラノール基が残存した充てん剤を使用しています。配糖体や医薬品など逆相分配とわずかなシラノールへの吸着を利用し、分離させる化合物に有用です。低極性化合物には高エンドキャップタイプと同等な保持特性を示します。
Wakopak® Wakosil® 5C18Tと比べて低カーボン含有率の為、保持時間を短縮でき、迅速分析を行うことが出来ます。
カラム情報
シリカゲル | 完全球状シリカゲル |
---|---|
平均粒子径 | 5 μm |
比表面積 | 200 m2/g |
細孔径 | 20 nm |
細孔容量 | 1.0 mL/g |
化学結合基 | オクタデシル基(C18) |
一次修飾 | モノメリック |
エンドキャップ処理 | 〇 |
炭素含有量 | 12% |
USPコード | L1 |
推奨使用pH範囲 | 2-7.5 |
分析バリデーション | × |
再充填サービス | 〇 |
ロイコトリエン類の分析
Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Propylene Glycol | 4 | Leukotriene B4 | 7 | Leukotriene F4 |
2 | (6E)-Leukotriene B4 | 5 | DiHETE | 8 | Leukotriene E4 |
3 | (6E)-Leukotriene B4 | 6 | Leukotriene C4 | 9 | Leukotriene D4 |
Analysis condition
Column | : | Wakopak® Wakosil® 5C18-200T 4.6 mm x 150 mm |
Column temperature | : | R.T. |
Eluent | : | CH3CN/CH3OH/0.5 mM SDS※ in 10 mM NH4H2PO4 (pH2.5)=35/20/40 (v/v/v) |
Flow rate | : | 1.0 mL/min. |
Detection | : | UV 280 nm |
Wakopak® Wakosil® 5C18N
Wakopak® Wakosil® 5C18-200N
Wakopak® Wakosil® 5C18-200Nは、エンドキャップ処理をしていない充てん剤を使用したC18 HPLCカラムです。 エンドキャップタイプよりさらにシラノール基による吸着性があります。位置異性体や構造の類似している化合物の分離分析に有用です。 Wakopak® Wakosil® 5C18Nと比べて低カーボン含有率の為、保持時間を短縮でき、迅速分析を行うことが出来ます。
カラム情報
シリカゲル | 完全球状シリカゲル |
---|---|
平均粒子径 | 5 μm |
比表面積 | 200 m2/g |
細孔径 | 20 nm |
細孔容量 | 1.0 mL/g |
化学結合基 | オクタデシル基(C18) |
一次修飾 | モノメリック |
エンドキャップ処理 | × |
炭素含有量 | 12% |
USPコード | L1 |
推奨使用pH範囲 | 2-7.5 |
分析バリデーション | × |
再充填サービス | × |
ブフォステロイド類の分析
ノンエンドキャップタイプは、
極性化合物が高分離
Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Resibufogenin | 2 | Cinobufagin | 3 | Bufalin |
Analysis condition
Column size | : | 4.6 mm x 150 mm |
Column temperature | : | 30℃ |
Eluent | : | CH3CN/H20=50/50 (v/v) |
Flow rate | : | 1.0 mL/min. |
Detection | : | UV 300 nm |
フタル酸類の分析
Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 | Peak No. | 成分名 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Phthalic Acid | 2 | Phthalide | 3 | Benzoic Acid |
Analysis condition
Column size | : | 4.6 mm x 150 mm |
Column temperature | : | 30℃ |
Eluent | : | CH3CN/85%H3PO4 in H2O (pH2.5)=30/70 (v/v) |
Flow rate | : | 1.2 mL/min. |
Detection | : | UV 254 nm |
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Wakopak® Wakosil® 5C18
Wakopak® Wakosil® 7C18
Wakopak® Wakosil® 10C18
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Wakopak® Wakosil® 5C18-200
Wakopak® Wakosil® 10C18-200
Wakopak® Wakosil® 5C18T
Wakopak® Wakosil® 5C18-200T
Wakopak® Wakosil® 5C18N
Wakopak® Wakosil® 5C18-200N
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