キナーゼアッセイスクリーニングキット

Fluorospark®(フルオロスパーク) Kinase/ADP Multi-Assay Kit

Fluorospark®(フルオロスパーク) Kinase/ADP Multi-Assay Kit は東京大学創薬機構と共同で開発したADP蛍光測定キットです。High throughput screening(HTS)に必要な高感度、高精度、低コスト、簡便性を満たすADP蛍光測定キットです。本キットはキナーゼ活性に限らず、ATPアーゼ、アセチル-CoAカルボキシラーゼなど、ADP検出(ADP生成を伴う酵素の活性測定)にも応用できます。

概要

本キットは、キナーゼ反応で生じたADPを、3種類の酵素による酵素カップリング反応により蛍光物質レゾルフィンへと変換します。そのため、レゾルフィンの蛍光強度を指標としてADPを定量することで、キナーゼ活性を測定することができます。

特長

  • エンドポイント & リアルタイムアッセイに対応
  • 優れたZ'-factor(データのバラつきが少ない)
  • ADP量を高感度に測定
  • ADP 30 µmol/Lまでを直線性を保って測定
  • ワンステップ反応で短時間測定(~30分)
  • 低コスト

Fluorospark® Kinase/ADP Multi-Assay Kit 参考情報
  1. Kumagai, K. et al.: Anal. Biochem., 447, 146-155 (2014).
  2. 東京大学創薬機構 webサイト
  3. Imamura, RM. et al.: SLAS. Discov., (2018). doi: 10.1177/2472555218810139
従来法(発光)との比較
試薬名 Fluorospark® Kinase 従来発光法(A社)
原理 ADP定量(蛍光)
(生成ADPを直接定量)
ADP定量(発光)
(生成ADPをATPに変換して定量)
操作手順 分注ステップ1回 分注ステップ2回
所要時間 30分 70~100分
ADPの定量範囲 ~30 µmol/L ~1 mmol/L
価格 低コスト 高コスト
利点 Z’-factorが高い
リアルタイム・アッセイが可能
広いダイナミックレンジ
S/B比が高い

キット構成・プロトコール(エンドポイントアッセイ)

性能

ADPの検量線作成

0,10,20及び30 µmol/L ADPを用いて検量線を作成した。

30 µmol/LまでのADPを直線性良く定量できる。

ADP低濃度域における定量性

各ATP/ADP濃度(ATP+ADP=1, 10, 100 µmol/L)における基質変換率0 %~10 %の検量線を作成した。

ATP/ADP検量線において基質変換率が低い(=ADP濃度が低い)時も直線性が良好である。

蛍光シグナルの持続性

20 µmol/L ADPと2x検出液を混合し、30分~7時間後の蛍光強度を測定した。30分後の蛍光強度を100 %としてその変動をグラフに示した。

2x検出液添加後の時間

ADPと2x検出液混合後、30分~7時間の間で蛍光シグナルは安定している。

Z’-factor 実測例

Z’-factorとは・・・

スクリーニングにおけるアッセイ系の最適度を表す指標。Z’-factor = 1 - (3×SDH + 3×SDL)/(AvH-AvL)で計算される(SDHとSDLはhigh control群とlow control群の各標準偏差を、AvHとAvLはhigh control群とlow control群の各平均値を表す)。1に近い値となるほど感度が良く、ばらつきの少ないアッセイ系であると言える。再現性の良いHTSを行うには通常、0.5以上の値が必要。

各ATP/ADP濃度(ATP+ADP= 1, 10, 100 µmol/L)、5 %基質変換率相当のADPを定量し、本手法と従来発光法のZ'-factorを比較した。

Z'-factor : Fluorospark® Kinase > 従来発光法(A社)

各ATP濃度において、5 %程度の低い基質変換率でも優れたZ'-factorを取得可能である。

阻害曲線 作成

cAMP-dependent protein kinase(PKA)に対する阻害剤 H-89の阻害曲線を作成した。

(PKA 0.02 U/µL, ATP 5 µmol/L, Kemptide 125 µg/mL及び各濃度のH-89)

Fluorospark® Kinaseは従来発光法(A社)とほぼ同じ IC50値を得ることができる。

(本手法によるH-89のIC50値は文献値*(IC50=40 nmol/L)とほぼ同等)
* Hidaka, H. et al., Methods Enzymol., 201, 328-39(1991).

リアルタイムアッセイ

プロトコール

蛍光強度を経時的に検出することで、キナーゼ活性をリアルタイムに測定できる。

ADP定量反応時間の比較

各濃度のADP[ADP=0, 0.25, 0.5, 1, 2 µmol/L(ATP+ADP=10 µmol/L)]についてリアルタイムアッセイを行った。

Fluorospark® Kinaseは、約10分でADP定量反応が完了する。
バックグラウンド(ADP=0 µmol/L)のシグナルが安定である。

リアルタイムアッセイにおけるDTT添加の影響

ADP=2 µmol/L(ATP+ADP=10 µmol/L)において還元剤DTT(0.1、1 mmol/L)を添加し、リアルタイムアッセイを行った。

Fluorospark® Kinaseは、約10分でADP定量反応が完了する。
DTT濃度が高くても、安定した結果が得られる。

リアルタイムアッセイによるPKAのKm(ATP)値の算出

さまざまなATP濃度におけるPKAの反応速度をリアルタイムアッセイにより算出し、ATPに対するPKAのKm値を求めた。
(PKA 0.02 U、各濃度のATP 及びKemptide 100 µg/mL)

リアルタイムアッセイにより、酵素のカイネティクス解析が可能である。
(本手法で得られたKm値は文献値**(3~15 µmol/L)とほぼ同等)

** Flockhart, D.A. and Corbin, J.D., CRC Crit. Rev. Biochem., 12, 133-86(1982).

関連製品:キナーゼタンパク質

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