生体内深部イメージングを実現

AkaLumine-HCl (TokeOni)

AkaLumine-HClはin vivo発光イメージングに使用可能なルシフェラーゼの発光基質です。同用途で使用されるルシフェリンよりも水やヘモグロビンによる吸収を受けにくい近赤外線領域(λ670-680 nm)に発光を示すため、より生体深部の観察が可能です。
本品の使用例として、宮脇敦史博士や岩野智博士らによって開発された人工生物発光システムAkaBLIがあります。
AkaBLIではルシフェラーゼにAkaluc、発光基質にAkaLumine-HClを用いることで、深部組織の一細胞レベルでの非侵襲的な検出や生きたままの同一個体での経時的な細胞活動追跡が可能であることが報告されています。

  • D-luciferin
    Fluc
  • AkaLumine-HCl
    Akaluc

特長

  • 近赤外線領域(λ670-680 nm)に発光を示す
  • 水やヘモグロビンによる吸収を受けにくい
  • 深部イメージングに最適
  • 水もしくは生理食塩水によく溶ける

構造式および発光スペクトル

  • (図1)AkaLumine-HClの構造式
  • (図2)各基質をLLC/lucの皮下腫瘍が形成されたマウスにD-luci(D-ルシフェリン)とAkaLumine-HCl(アカルミネ塩酸塩)を投与し、生成された発光波長スペクトル

プロトコル例

■AkaLumine-HCl溶液の調製
・水もしくは生理食塩水に溶解
 (例)100 mM Akalumine-HCl(水で希釈)を調製。そこからさらに希釈して使用。3)
・用事調製してください。

■Akaluc(ルシフェラーゼ)発現細胞を移植したマウス肺での生体発光イメージング 3)
Akaluc発現HeLa細胞を10,000 cells/mLの密度でPBSに懸濁

懸濁液100 μL(1,000 cells)をマウス尾静脈に注入
↓ 10分後
マウスを麻酔し、30 mM AkaLumine-HClを投与

生体発光画像を取得

■Akaluc発現マウスでのニューロン応答モニタリング3)
アデノ随伴ウイルスにより、マウスの線条体にAkalucを発現させる

マウスの体重1 gあたり750 nmolのAkaLumin-HClをマウスに静脈内投与

生体発光画像取得

AkaLumine-HCl 観察例

マウスを用いたin vivoイメージングデータ

LLC/ホタルルシフェラーゼ(luc)の皮下腫瘍が形成されたマウスにD-luciferin(D-luci)とAkaLumine-HClを2通りの基質濃度で腹腔内投与。投与後15分後に発光イメージを取得し、腫瘍からの発光強度の定量解析を行った。その結果、基質としてAkaLumine-HClを使用した場合は、基質濃度の影響を受けにくいことが示された。
本実験ではD-luciferinの投与4時間後、同一個体にAkaLumine-HClを投与して発光イメージングを行った。

  (図3)左:腹腔内投与15分後の発光イメージ
       右:腫瘍からの発光強度の定量解析(n=4, *P<0.05)

細胞を用いたin vitroイメージングデータ

lucを恒常発現するマウス肺がん細胞 (LLC/luc)にD-luciferinと AkaLumine-HClを様々な基質濃度で加え、発光イメージと発光強度の定量解析を行った。
その結果、細胞においても基質としてAkaLumine-HClを使用した場合は、基質濃度の影響を受けにくいことが示された。

  (図4)左:基質投与後の発光イメージ
       右:発光強度の定量解析(n=3, *P<0.05)

データ提供元:
東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系 ライフエンジニアリングコース口丸高弘助教・近藤科江教授
電気通信大学大学院 情報理工学研究科 基盤理工学専攻 牧昌次郎准教授

人工発光イメージングシステム「AkaBLI」を用いたアプリケーション例

(図5)左:頭部の観察結果
     右:相対発光強度
   (D-luciferin/FlucおよびAkalumine-HCl/Akaluc)を
    棒グラフ化

(A)マウス線条体の発光シグナル

アデノ随伴ウイルス(AAV)を使用して、人工酵素FlucおよびAkalucをマウス線条体に導入。
2週間後に人工基質D-luciferin(100 mM)およびAkaLumine-HCl(30 mM)を腹腔内投与し、
頭部観察を行った結果、AkaBLI(AkaLumine-HClとAkalucの組み合わせ)を用いたマウスで
高い発光が見られた。


(B)自由行動マウス・マーモセットの線条体からの発光シグナル

AAVを使用してAkaLucをマウス・マーモセット線条体に導入。
下記の条件でそれぞれAkaLumine-HClを投与し、自由行動下の観察を行った。
マウス:AkaLumine –HCl(75 nmol/g)を経静脈投与
マーモセット:AkaLumine –HCl(75 nmol/g)を腹腔内投与

  • Akaluc expression site:Striatum(Mouse Brain)
  • Akalucexpressionsite:Striatum(Marmoset Brain)

(図6・動画)マウス(左)とマーモセット(右)の自由行動観察

データ提供元:
国立研究開発法人理化学研究所
脳神経科学研究センター細胞機能探索技術研究チーム 岩野智先生、宮脇敦史先生

参考文献

  1. Iwano, S. et al.:Tetrahedron,69, 3847(2013).
  2. Kuchimaru,T.et al.: Nature Communications, 7, 11856 (2016).
  3. Iwano, S. et al.: Science,359, 935(2018).

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