食品分析用

カテキン類

カテキンは、茶葉等に含まれているポリフェノールの一種です。カテキンには、抗菌・殺菌作用、抗ウイルス作用、活性酸素除去作用、抗アレルギー効果の他、脂肪を燃焼しやすくする作用や悪玉コレステロールを低下させる作用など、ダイエットやメタボリックシンドローム対策としての機能があります。
カテキンの主成分には(-)-エピカテキン、(-)-没食子酸エピカテキン、(-)-エピガロカテキン、(-)-没食子酸エピガロカテキンがあります。生の茶葉中のカテキン類のうち、主なものは(-)-エピガロカテキンガレート、(-)-エピガロカテキン、(-)-エピカテキンガレート、(-)-エピカテキンの4種類です。また加熱工程がある缶飲料などにおいては、茶葉中に存在した4種類のカテキン類それぞれがエピマー化した(-)-ガロカテキンガレート、(-)-ガロカテキン、(-)-カテキンガレート、(-)-カテキンが存在します。

プロシアニジン(プロアントシアニジン)は、カテキンやエピカテキンが複数結合した化合物で、加水分解によってアントシアニジンを生じます。プロシアニジンを含む食品は、「りんご由来プロシアニジン」 や「松樹皮由来プロシアニジン」として機能性表示食品の届出がされています。

テアフラビンは紅茶葉に含まれるポリフェノールの一種で、紅茶の発酵工程でカテキン2分子から生成されます。その機能はカテキンと類似しているものの、異なった点も複数あり、最近では抗インフルエンザ活性をもつ成分として注目を浴びています※1

カテキン類の定量法には、逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフ法、緑茶中のポリフェノールであるタンニンの比色により定量する方法、キャピラリーカラム電気泳動法を用いた分析方法等があります※2。また、メチル化カテキンの(-)-エピガロカテキン 3-(3"-O-メチル)ガレートは日本農林規格(JAS)0018べにふうき緑茶中のメチル化カテキンの定量 -- 高速液体クロマトグラフ法で定量法が定められています。
当社ではこれらの試験などにお使いいただける、カテキン関連試薬を取り揃えています。

  • 1:食品産業新聞 2018年12月6日付より
  • 2:山本:「緑茶のカテキン類(ペットボトル中のカテキン類を含む)」,平成21年度農林水産省補助事業(食農連携促進事業)食品機能性評価マニュアル第Ⅰ集,10(2019).

構造式一覧

(+)-Catechin (-)-Epicatechin (+)-Gallocatechin
CAS RN®:154-23-4 CAS RN®:490-46-0 CAS RN®:970-73-0
C15H14O6=290.27 C15H14O6=290.27 C15H14O7=306.27
(-)-Epigallocatechin (-)-Epicatechin Gallate (-)-Epigallocatechin Gallate
CAS RN®:970-74-1 CAS RN®:1257-08-5 CAS RN®:989-51-5
C15H14O7=306.27 C22H18O10=442.37 C22H18O11=458.37
(-)-Epigallocatechin 3-(3''-O-Methyl)gallate
(Methylated Catechin)
Procyanidin B1 Procyanidin B2
CAS RN®:83104-87-4 CAS RN®:20315-25-7 CAS RN®:29106-49-8
C23H20O11=472.40 C30H26O12=578.52 C30H26O12=578.52
Procyanidin B3 Theaflavin Theaflavin 3-Gallate
CAS RN®:23567-23-9 CAS RN®:4670-05-7 CAS RN®:30462-34-1
C30H26O12:578.52 C29H24O12=564.49 C36H28O16=716.60
Theaflavin 3'-Gallate Theaflavin 3,3'-Digallate
CAS RN®:28543-07-9 CAS RN®:30462-35-2
C36H28O16=716.60 C43H32O20=868.70

プロシアニジン

プロシアニジン(プロアントシアニジン)は、カテキンやエピカテキンが複数結合した化合物で、加水分解によってアントシアニジンを生じます。プロシアニジンを含む食品は、「りんご由来プロシアニジン」や「松樹皮由来プロシアニジン」として機能性表示食品の届出がされています。
りんご由来プロシアニジンは内臓脂肪を減らす機能があることが報告されており、主にプロシアニジンB2が含まれています。
日本農林規格(JAS) 0024りんごジュース中のプロシアニジン類の定量法(高速液体クロマトグラフ法)では、プロシアニジンB2を指標とし、プロシアニジンB2の保持時間と一致する一連のピークをプロシアニジン類として定量する方法が定められています。
松樹皮由来プロシアニジンには悪玉(LDL)コレステロールを下げる機能が報告されており、主にプロシアニジンB1とB3が含まれています。
当社では、各種プロシアニジン分析にご使用いただける標準品を取り揃えています。

製品一覧

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カテキン類

プロシアニジン類

テアフラビン類

その他カテキン類試験用試薬

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