水藻類を用いた生長阻害試験に
OECD培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳ
WET法のひとつである「淡水藻類を用いる生長阻害試験」に用いる培地調製用濃縮液です。 WET(Whole Effluent Toxicity)は、米国で開発された生物応答を利用した水環境管理手法です。本製品を混合、希釈することで、OECDテストガイドライン201に従った培地を調製できます。
特長
- 秤量および溶解不要の濃縮液
- マイコプラズマ試験済み
- 0.2 μmフィルターろ過滅菌済み
- OECDガイドライン201に沿った組成
アプリケーション
OECD培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳを混合、希釈することで、OECDテストガイドライン201に示されたOECD培地を調製できます。
1 LのOECD培地を調整する場合
品名 | 使用量 |
---|---|
OECD培地、濃縮液Ⅰ(x 100) | 10 mL |
OECD培地、濃縮液Ⅱ(x 1,000) | 1 mL |
OECD培地、濃縮液Ⅲ(x 1,000) | 1 mL |
OECD培地、濃縮液Ⅳ(x 1,000) | 1 mL |
1 Lにメスアップ | 1 L |
OECD 培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳ 組成表
製品コード | 容量 | 成分 | mg/L(原液) | mg/L(希釈後) |
---|---|---|---|---|
158-03315 | 500 mL | OECD Medium, Stock Solution Ⅰ(x 100) | x 100 | x 1 |
NH4Cl | 1,500.00 | 15 | ||
MgCl2, 6H2O | 1,200.00 | 12 | ||
CaCl2, 2H2O | 1,800.00 | 18 | ||
MgSO4, 7H2O | 1,500.00 | 15 | ||
KH2PO4 | 160.00 | 1.6 | ||
153-03321 | 50 mL | OECD Medium, Stock Solution Ⅱ(x 1,000) | x 1,000 | x 1 |
FeCl3, 6H2O | 64.00 | 0.064 | ||
EDTA-Na2, 2H2O | 100.00 | 0.1 | ||
150-03331 | 50 mL | OECD Medium, Stock Solution Ⅲ(x 1,000) | x 1,000 | x 1 |
H3BO3 | 185.00 | 0.185 | ||
MnCl2, 4H2O | 415.00 | 0.415 | ||
ZnCl2 | 3.00 | 0.003 | ||
CoCl2, 6H2O | 1.50 | 0.0015 | ||
CuCl2, 2H2O | 0.01 | 0.00001 | ||
Na2MoO4, 2H2O | 7.00 | 0.007 | ||
157-03341 | 50 mL | OECD Medium, Stock Solution Ⅳ(x1,000) | x1,000 | x1 |
NaHCO3 | 50,000.00 | 50 |
データ
化審法GLP施設による本品の有効性評価
データ提供:一般財団法人化学物質評価研究機構
試験番号:96627
OECD培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳで調製したOECD培地を用いて基準物質(二クロム酸カリウム)の試験を実施し、72時間半数影響濃度(72hrEC50)が許容範囲内であるか、対照区の生長は試験の有効性を満たすがどうか確認し、OECD培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳで調製したOECD培地が藻類生長試験培地として有効であるかを考察した。方法はOECDテストガイドライン201に従った。
-
試験生物
Pseudokirchneriella subcapitata
暴露条件
期間 72時間 方式 旋回振とう培養(約100回/分) 試験濃度 二クロム酸カリウム濃度として1.6、0.80、0.40、0.20 mg/L 区および対照区 試験液調製法 OECD培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳで調製したOECD培地が入った試験容器に必要量の二クロム酸カリウム 100 mg/L 溶液を添加して試験液を調製した。 環境条件
試験温度 21~24 ℃(±2 ℃の変動幅) 初期細胞数 0.75 x 103 cells/mL 試験液量 600 mL/試験濃度区(100 mL/試験容器 x 6連)
300 mL/試験濃度区(100 mL/試験容器 x 3連)試験容器 滅菌した500 mL容ガラス製三角フラスコ(通気性の栓付き) 照明 設定値 90 µE/m2/s
(設定値の±20 %以内、平均値±15 %の変動幅) -
測定
細胞濃度を測定した。
試験結果
- 72時間半数影響濃度(72hrEC50):1.1 mg/L
- 試験の有効性
- 対照区の暴露終了時における増殖率:187倍
(有効性基準:16倍以上の増殖率) - 対照区の日間生長速度の平均変動係数:10 %
(有効性基準:36 %を超えてはならない) - 対照区の繰り返し間の生長速度の変動係数:1.1 %
(有効性基準:7 %を超えてはならない)
- 対照区の暴露終了時における増殖率:187倍
結論
試験結果よりOECD培地, 濃縮液Ⅰ~Ⅳで調製したOECD培地は、藻類生長阻害試験の培地として有効であると判断される。
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