超原子価よう素酸化剤

よう素はハロゲン元素の中でも分極しやすく、電気陰性度が小さいです。このため高い原子価状態を取る事ができます。

アピカル位の原子団が脱離するに伴い、安定なI価のよう素へと還元されるため、高い脱離能と酸化能を示します。

合成化学的に有用な III 価ヨウ素試薬(λ3-iodane)としては、以下のものが代表的です。

よう素原子は V 価(λ5-iodane)や VII 価の状態もとることができます。中でも IBX や Dess-Martin 試薬、過ヨウ素酸塩などは、穏和な酸化剤として効果的に活用されています。

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反応機構

ヨウ素化合物の反応性は、アピカル位の超原子価結合が脱離しやすい形状をしているほど高くなる。

反応例

キラル超原子価ヨウ素試薬を用いる不斉酸化 1)

近年ではヨウ素を触媒量に減ずるための研究開発が脚光を浴びている。



参考文献
  1. Dohi, T., Maruyama, A., Takenaga, N., Senami, K., Minamitsuji, Y., Fujioka, H., Carmmerer, S. B. and Kita, Y.: Angew. Chem. Int. Ed. 47, 3787 (2008). doi:10.1002/anie.200800464

基本文献

製品一覧

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超原子価よう素酸化剤前駆体

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