ベンチトップ超解像顕微鏡 Nanoimager
Oxford Nanoimaging Ltd.- 分解能20 nmを提供する超解像観察(dSTORM/PALM)
- 除振台、暗室は不要
- 全反射照明蛍光(TIRF)、薄層斜光(HILO)照明による観察
- ナノトラッキング法(NTA)による微粒子解析
- コンパクトな筐体で複数の解析が可能
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アプリケーション
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概要
ONI社が提供するベンチトップ超解像顕微鏡 Nanoimagerは、独自の設計により除振台、暗室が不要で分解能20 nm(dSTORM時)を実現します。加えてNTA法による微粒子解析、TIRF、HILOによるライブでの一分子観察といった複数の機能を兼ね備えているため、様々な計測器を導入する必要はありません。
顕微鏡ユニットは215x215x155 mmのためクリーンベンチ内への設置も可能です。
レーザーユニットと顕微鏡ユニットは光ファイバで接続されており、複雑なアライメント調整が不要ですぐ実験をおこなうことができます。付属のソフトウェアには分析ツールが付属しており、簡単な解析処理もできますが、より複雑な解析をおこなう場合はクラウドベースのソフトウェア”CODI”も無償公開されています(2024年9月時点)。
特長
- 複数の観察手法を搭載
dSTORM/PALM、共焦点、TIRF、HILO - NTA法による微粒子解析
- 一般実験台に設置可能。暗室、除振台も不要のため低導入コストを実現
- 測定時の複雑なアライメントも不要
- 最大4色、カメラを分割することで2色同時観察
- 撮影条件設定と分析ツールを含むソフトウェア”NimOS”が標準附属
- スライドガラス、φ35 mmガラスボトムディッシュ、8ウェルガラスボトムチャンバーでの計測が可能
特長詳細
①:コンパクトな筐体に複数の測定技術を搭載!
分解能20nmを実現する超解像観察(dSTORM/PALM)、レーザーを鋭角に照射し、サンプルを局所的に照明することで高いS/Nが得られるHILO、カバーガラス近傍のみを励起して非常に高いS/Nが得られるTIRF、DMDによる共焦点、通常の蛍光観察といった複数の観察手法を用いることができます。加えてNTA法による微粒子解析もおこなえることにより、本装置1台で様々な解析が可能です。
②:ベンチトップモデル、暗室、除振台など周辺設備が不要!
外部光を遮断する密閉設計により、暗室は不要です。また、顕微鏡ユニットに除震機構が備わっているため、通常の実験台に設置することが可能です。
顕微鏡ユニットは215x215x155 mmと非常に小型、レーザーユニットと併せてクリーンベンチ内に設置できます。
③:最大4色、2色同時イメージング
4本のレーザーにより、最大4色のイメージングが可能です。また、カメラを分割し2色同時イメージングすることにより異なる分子がどのように相互作用するか解析することが可能です。
④:装置制御と分析ツールを搭載したソフトウェア”NimOS”が標準附属
NimOSはレーザーの選択、XYZ、カメラの露光時間までNanoimagerの制御をおこないます。また、リアルタイムで超解像画像を生成できます。
NimOSはライセンス制限がありませんので、複数のパソコンにインストールし、解析していただくことが可能です。
※必要なPCのスペックについてはお問い合わせください。
通常、高倍率の対物レンズを使用すると視野が狭くなり、目的とするサンプルを探すのに時間がかかってしまいます。
Nanoimagerはステージを移動させながら撮像することでサンプル全体像を撮影できます。
その後、取得した全体像をマップとし、撮影する部位をソフトウェア上で指定することも可能です。
⑤:クラウドベースの解析ソフト”CODI”
CODIは得られたデータをクラウド上で解析するブラウザベースのソフトウェアです。
いくつかの解析フローが内蔵されているため、煩雑なパラメーター設定を行う必要はございません。
ベータ版が無償公開されていますので、アカウントを登録していただくことでどなたでもご使用可能です。
測定結果をExcelにエクスポートすることも可能です。
アプリケーション事例
エクソソームの超解像イメージング
グリセロール/PBS溶液中のエクソソームをNTA法により解析
約100 nm-120 nmにピーク、約220 nm付近に2番目のピークが確認された。
シナプスの超解像観察
ミトコンドリアの超解像観察
外膜と内膜間の局在を解析
この他にもウイルス、DNA-PAINTなど複数のアプリケーションがございます。
詳細はこちら
仕様
FOV | 50 μm x 80 μm (対物レンズ100倍) |
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レーザー | 405 nm,488 nm,561 nm,640 nm(640nmダイクロ) |
カメラ | sCMOSカメラ(1.6 electrons rms read noise) Max100 fps (フレーム高さを2%にトリミングすることで2500 fps) 2色同時観察可能 |
アプリケーション | dSTORM/PALM、単一粒子追跡、共焦点、TIRF、HILO、smFRET 3D計測機能(リアルタイム3D位置分析、3D描画機能) |
ステージ | XYZピエゾステージ 可動域17.5/17.5/5 mm エンコーダ分解能:1 nm 加温機能(~42 ℃) |
データ形式 | Tiff、CSV、オリジナルフォーマット |
対物レンズ | 100倍:NA 1.45 |
サンプル容器 | スライドガラス:50~75 mm x 20~25 mm ガラス底35 mmディッシュ、または8ウェルチャンバー マイクロ流路デバイス |
サイズ | Microscope Module 21.5 cm(w) x 21.5 cm(d) x 15.5 cm(h) Light Engine 21.5 cm(w) x 42.0 cm(d) x 45.0 cm(h) |
価格表
お問合せQ & A
Q1 一般的な超解像顕微鏡とNanoimagerは何が違うのでしょうか。
- A
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一般的な超解像顕微鏡との違いは、下記のポイントとなります。
①非常に小型(Microscope Moduleは約21 cm角、高さ約15 cm):光学系をすべてこのユニット内に収めていることが特徴です。
※レーザーを搭載しているLight EngineとPCを合わせて、約100 cm幅があれば、実験台に設置できます。
また、安全キャビネットへの設置も可能です。②除振台不要:Microscope Moduleに除振機能が組み込まれていますので、除振台や光学定盤に設置する必要はありません。
③暗室不要:一般実験室に設置、撮影することができます。
Q2 dSTORMで推奨している試薬はありますか。
- A
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使用できる蛍光色素はいくつかございますが、下記を推奨しております。
One-color: Alexa Fluor® 647
Two-color: Alexa Fluor® 647 and Alexa Fluor® 555
Three-color: Alexa Fluor® 647, Alexa Fluor® 555, and Atto 488
関連製品
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
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- 【医薬品原料】
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