血清

動物細胞培養には、ウシ胎児血清(FBS:Fetal Bovine Serum)が良く使用されます。血清は、血液を凝固させて上清を回収したものですが、その凝固過程で血小板から種々の成長因子が放出されます。その結果、血清は各種サイトカインのような細胞増殖促進物質、アルブミンやトランスフェリンのようなキャリアータンパク質、細胞分散に用いるトリプシンを中和するアンチトリプシン、フィブロネクチンやラミニンのような細胞接着因子が含まれます。血清には、細胞増殖を促進する因子が豊富に含まれるため、細胞培養における培地のサプリメントとして最も多く使用されています。
一方で血清には細胞増殖阻害因子や分化促進因子なども含まれており、ロットによっては増殖抑制活性を示すものもあります。このような血清をそのまま使用すると細胞に悪影響を与えるため、血清は使用前に非働化が行われます。血清を56℃で30分間加熱する(非働化)ことで細胞障害活性のある補体成分が不活性化されます。

牛胎児血清(FBS)・牛血清 ラインアップ:産地 対応表

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