遺伝子変異検出試薬 (がん)

遺伝子は生物の設計図といわれているように、個体の形態や機能は遺伝子の配列情報に完全に依存しています。このことは遺伝子配列の変化が個体の性質に大きく影響することを意味しており、例えば種々の疾患、あるいは農作物の品種改良にも遺伝子変異が深く関わっています。当社は疾患や作物に対する遺伝子変異の検出試薬を幅広く取り揃えています。

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遺伝子変異の利用と検出

遺伝子は生命の最小単位である細胞の設計図に相当し、その役割はヒトをはじめとする動物、植物、さらには微生物においてほとんど共通しています。遺伝子はDNAというアデニン、グアニン、シトシン、チミンの4種類の塩基の配列により情報として保存されています。この遺伝子はRNAポリメラーゼによりRNA (mRNA) に転写され、この転写されたRNAが細胞内のリボソームにおいてタンパク質に翻訳されます。動物や植物をはじめとする生物の表現型はそれぞれ大きく異なりますが、この多様性は遺伝子配列の違いにより生み出されています。

セントラルドグマ

タンパク質が合成される過程:DNAを鋳型にRNAポリメラーゼがRNA (mRNA) を合成し、このRNAがリボソームでタンパク質に翻訳されます。この一連の流れは「セントラルドグマ」と呼ばれています。

このようにDNAを遺伝子配列に基づき合成されたタンパク質が生物の表現型を生み出していることは、遺伝子の少しの変異が生物に対して大きな変化を及ぼすことを意味します。ヒトにおける遺伝子変異による変化の代表的な例の1つが細胞のがん化です。日本において死亡者数が最も多いがんは肺がんですが、この肺がんは多くの場合においてEGFR遺伝子変異を有しています。一方、このような遺伝子変異を産業に利用している場合もあり、代表的な例としては遺伝子組み換え食品が挙げられます。遺伝子組み換え食品においては、除草剤耐性、病害虫耐性、貯蔵性増大といった生産者や流通業者にとって有利な形質を有する作物が使用されます。

このようなヒトの生活との密接な関りからも、遺伝子変異の検出は非常に有効な技術として位置付けられています。例えば肺がんの検査においてEGFR受容体の変異が認められた場合EGFR阻害薬を使用する治療方針の設定が可能になります。また、遺伝子組み換え食品は輸入、販売を行うにあたって安全性審査を受けることが必要であるため、作物に対する遺伝子変異検査を実施する場合もあります。

当社では、遺伝子変異の検出に有用な試薬を販売しています。がん関連遺伝子の遺伝子変異検出をはじめ、種々の作物に対しては農林水産省、消費者庁、厚生労働省が指定する検査方法に準拠した検査キットを販売しています。当社が取り扱う遺伝子変異検査キットをぜひご検討ください。