変異ヒンジ領域に活性、ヒンジ下の特定部位で切断するヒトIgGプロテアーゼ

Genovis社 ヒトIgGプロテアーゼ「FabRICATOR® Xtra」

FabRICATOR Xtra

Genovis社は、抗体医薬研究用のバイオ医薬プロセス酵素SmartEnzymes™を開発・製造しているスウェーデン(ルンド)のメーカーで、モノクローナル抗体、ADCs(antibody drug conjugates)、Fc融合タンパク質、バイオシミラー等のバイオ医薬品の研究開発に使用できるユニークな酵素(プロテアーゼ、グリコシラーゼ)、試薬キットをラインアップしています。
FabRICATOR® Xtra LALAはヒトIgGのヒンジ領域下部を認識するプロテアーゼで、F(ab')2とFcの調製に最適なIgGプロテアーゼです。

特長

  • LALA変異などの変異ヒンジ領域に活性
  • ヒトIgGのヒンジ領域下部を特異的に切断
  • 1時間でインタクトなF(ab’)2およびFcフラグメントを調製

FabRICATOR® Xtra LALAのワークフロー

FabRICATOR® Xtra LALAは、ヒトIgGのヒンジ領域下部(primary: CPAPEAAG / GPSVF, secondary: CPAPEAA / GGPSVF)でヒトIgGを消化し、インタクトなF(ab’)2およびFcフラグメントを生成します。最適な活性条件は37°C、pH7.4です。

FabRICATOR Xtra

ヒンジ変異型IgGフによる推奨反応条件と消化部位の比較

Antibody Enzyme Amount Reaction Time Digestion Site(s)
hlgG1-LALA
(L234A, L235A)
1 unit / µg IgG 1 h CPAPEAAG/GPSVF (primary),
CPAPEAA / GGPSVF (secondary)
hlgG4-FALA
(F234A, L235A)
1 unit / µg IgG 1 h CPAPEAA/GGPSVF (primary),
CPAPEAAG/ GPSVF (secondary)
hlgG1-LAGA
(L235A, G237A)
2 units / µg IgG 2 h CPAPELA/GAPSVF (primary),
CPAPELAG / APSVF (secondary)
hlgG1-FES
(L234F, L235E, P331S)
3 units / µg IgG O/N CPAPEFEG/GPSVF

アプリケーションデータ

IgG4型二重特異性抗体における鎖ペアリングバリアントの解析

FabRICATOR Xtra

ヒトIgG4型二重特異抗体のサブユニット分析
二重特異性抗体である talquetamab(hIgG4-FALA)をFabRICATOR® Xtra LALA( 1ユニットは1µgのIgG1、PBS、37℃)で1時間消化して、逆相LC-MS分析を実施した。scFcおよびF(ab‘)2フラグメントはクロマトグラフィーにより分離され(上段)、F(ab’)2サブユニットの分解スペクトル(下段)は、重鎖および軽鎖の両方に関してbsAbが正しく組み立てられていることを示している。オレンジ色の矢印は、軽鎖のペアリングバリアントが検出される質量を示しており、その存在しないことがさらに示されている。星印は、抗体重鎖の一方または両方が236残基以降で消化されているに対応する。

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