ビオチン化因子の精製・回収用製品

MagCapture タマビジン2-REV​

タマビジン2-REVは、新規アビジン様タンパク質「タマビジン2」の改変体です。点変異の導入により、可逆的なビオチン結合複合体を形成することができます。これにより、過剰ビオチンの添加により、ビオチン化分子の競合溶出が可能です。(従来のアビジン/ストレプトアビジンとビオチンとの結合力は非常に強固で、不可逆的に結合します。)

磁気ビーズ
磁気スタンドの使用
ビオチン化分子
回収操作時間短縮
低い
バックグラウンド
非特異吸着の低減
ビオチン化分子
純度アップ!!
ビオチン
競合溶出
マイルドな条件下
ビオチン化分子を回収
広がるアプリ
RNA pull down
アッセイへの応用
など

Tamavidin2-REV磁気ビーズ 使用方法概要

図解:使用方法

MagCapture™ タマビジン2-REV 使用例

ビオチン化DYKDDDDK-BAPの添加回収

MagCapture™ タマビジン2-REV使用例
  1. M:分子量マーカー
  2. 1: 1% Input
  3. 2: A社 Streptavidin 磁気ビーズ
  4. 3: A社 Streptavidin 磁気ビーズ(微粒子タイプ)
  5. 4: B社 Streptavidin 磁気ビーズ
  6. 5: MagCapture タマビジン2-REV
  7. 6: MagCapture タマビジン2-REV(ビオチン競合溶出)
MagCapture™ タマビジン2-REV使用例
  1. M:分子量マーカー
  2. 1: 10% Input
  3. 2: A社 Streptavidin 磁気ビーズ
  4. 3: A社 Streptavidin 磁気ビーズ(微粒子タイプ)
  5. 4: B社 Streptavidin 磁気ビーズ
  6. 5: MagCapture タマビジン2-REV
  7. 6: MagCapture タマビジン2-REV(ビオチン競合溶出)

ビオチン化DYKDDDDK-BAP 10ngを細胞ライセート(1×106 細胞相当)に添加したInputから、従来品Streptavidin磁気ビーズと本品を用いて添加回収性能を比較した。

※本品のビオチン競合溶出には2 mmol/L ビオチン溶液を使用。

MagCapture タマビジン2-REVは従来品と比較して低バックグラウンドで目的のビオチン化DYKDDDDK-BAPを回収することができた。

ビオチン化抗体[ビオチン化抗ヒトAgo2抗体(4G8)]による免疫沈降

MagCapture™ タマビジン2-REV使用例
  1. M:分子量マーカー
  2. 1: 0.1% Input
  3. 2: A社 Streptavidin 磁気ビーズ Mock IP
  4. 3: A社 Streptavidin 磁気ビーズ Anti-hAgo2 (4G8) IP
  5. 4: MagCapture タマビジン2-REV Mock IP
  6. 5: MagCapture タマビジン2-REV Anti-hAgo2 (4G8) IP
MagCapture™ タマビジン2-REV使用例
  1. M:分子量マーカー
  2. 1: A社 Streptavidin 磁気ビーズ Mock IP
  3. 2: A社 Streptavidin 磁気ビーズ Anti-hAgo2 (4G8) IP
  4. 3: MagCapture タマビジン2-REV Mock IP
  5. 4: MagCapture タマビジン2-REV Anti-hAgo2 (4G8) IP

ビオチン化抗ヒトAgo2抗体(4G8)(1μg/assay)を用いてK562細胞ライセート(5×106 細胞相当)から内在性ヒトAgo2タンパク質を回収した。
従来品Streptavidin磁気ビーズと比較して、MagCapture タマビジン2-REVは低バックグラウンドで内在性ヒトAgo2タンパク質を回収することができた。

RNAプルダウンアッセイへの応用(HOTAIR RNA)

(A)
MagCapture™ タマビジン2-REV使用例
(B)
MagCapture™ タマビジン2-REV使用例

(A) ビオチン標識したHOTAIR RNAのセンス鎖とアンチセンス鎖を用いてRNAプルダウンを行い、SDSサンプルバッファー溶出により調製した検体を銀染色によって検出した。各RNAプローブとの反応にはK562細胞ライセート(5×106 細胞相当)を使用した。

(B) RNAプルダウンで得られた検体のウエスタンブロットを行った。一次抗体には抗Ezh2抗体を用いた。

MagCapture タマビジン2-REVは従来品と比較して低バックグラウンドかつ、効率よくRNA結合タンパク質を回収することができた。

タマビジン2-REVの性質

品名 等電点(pl)※1 耐熱性 ※2 ビオチン結合速度定数(ka(M-1S-1)) ビオチン解離速度定数(kd(S-1)) 分子量 (4量体)
タマビジン2 7.4 Tm=85℃ (1.0±0.5)×106 検出限界値以下 ※3 約60kDa
タマビジン2-REV 8 Tm=75℃ (1.3±0.5)×106 (1.5±0.4)×10-5 約60kDa

※1 等電点:アミノ酸配列より算出。

※2 耐熱性(Tm値):ビオチン結合活性が加熱前の50%となる20分加熱温度。

※3 検出限界値:5×10-6(kd(S-1))

参考文献

  1. Takakura, Y., et al., “Tamavidin2-REV; an engineered tamavidin with reversible biotin-binding capability.”, J. Biotechnol., 164, 19-25 (2013).​
  2. Motani, K. and Kosako, H., “BioID screening of biotinylation sites using the avidin-like protein Tamavidin 2-REV identifies global interactors of stimulator of interferon genes (STING).”, J. Biol. Chem., 295(32), 11174-11183 (2020).​
  3. Nishino, K. et al., “Optimized workflow for enrichment and identification of biotinylated peptides using Tamavidin 2-REV for BioID and cell surface proteomics.”, J. Proteome Res., 21, 2094-2104 (2022).​

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