in vivo siRNA/miRNA導入キット

高研 AteloGene®

高研

アテロコラーゲンを主成分としたAteloGene®は、核酸と適切な濃度や割合で混合することで生体内への導入に適した複合体を形成できるin vivo siRNA/miRNA導入キットです。複合化により核酸分解酵素による核酸の分解を抑え、in vivoで効率よく組織の細胞内に導入されます。
局所投与用と全身投与用をご用意しておりますので、用途に合わせて選択可能です。

※本製品を初めてご注文の場合は、使用承諾書のご提出をお願いいたします。

アテロコラーゲンとは

コラーゲンは真皮や靱帯、骨などを構成する細胞外マトリクスの一つであり、ヒトでは全タンパク質の約30%を占めます。最も多く存在するコラーゲンはI 型コラーゲンです。その分子量は約300kDaで、3本のポリペプチド鎖で形成されています。
分子構造は三重らせん領域とN末端とC末端にあるテロペプチド領域(非らせん領域)から成り、三重らせん領域は生物種間において遺伝的な保存性が高いことから低い抗原性を示しますが、テロペプチド領域は高い抗原性を示します。 このテロペプチド領域をプロテアーゼによって切断除去したものをアテロコラーゲンといいます。
この処理を行うことでコラーゲン以外のタンパク質はすべて分解されるため非常に純度が高く、低い抗原性を示すため研究用だけでなく医療用にも使用されています。

製品情報

局所投与用 AteloGene® Local Use “Quick Gelation”

生体内でゲル化する性質を持っているため、siRNA/miRNAが投与部位に留まり、in vivoでの核酸導入効果を高める徐放効果が得られます。

投与方法:局所
ゲル形成時間:約10分
核酸濃度の目安:0.5-1.0 nmol/投与
投与間隔:1週間前後
【キット内容】
AteloGene® Local Use “Quick Gelation”プレフィルドシリンジ(540 μL入り × 3 本)、QGバッファー(1.5 mL × 3 本)、2mLマイクロチューブ(4本)、18G注射針(8本)

全身投与用 AteloGene® Systemic Use

ゲルを形成しないように調整されているため、尾静脈投与により血流にのせて前進に効率よく核酸をデリバリーします。

投与方法:尾静脈・腹腔内
ゲル形成時間:ゲル化せず
核酸濃度の目安:2.0-4.0 nmol/投与
投与間隔:3日前後
【キット内容】
AteloGene® Systemic Useプレフィルドシリンジ(600 μL入り × 2 本)、10×siRNAバッファー(3 mL × 1 本)、 滅菌水(3 mL × 1 本)、2mLマイクロチューブ(2本)、ディスポーザブルシリンジ(2本)、18G注射針(4本)、26G注射針(2本)

使用方法

核酸溶液を1投与あたり、局所投与では0.5-1.0nmol、全身投与では2.0-4.0nmolとなるようにAteloGene®溶液と緩やかに混合するだけですぐに投与可能です。

特長

  • 核酸と複合体を形成し、核酸を分解から保護
  • 二本鎖RNAに対する免疫反応を抑制
  • 毒性による遺伝子発現変動が少なく、核酸導入効果が明確
  • ゲルから核酸を徐放する「Local Use”Quick Gelation“」とゲルを作らず全身に送達する「Systemic Use」を選択可能

アテロコラーゲンを用いたDDS関連の報告一覧

アテロコラーゲンを用いたDDS関連の報告一覧

使用例

AteloGene® Local Use ”Quick Gelation”を用いたマウス皮下腫瘍モデルへのsiRNA局所投与

AteloGene®Local Use Quick Gelationを用いたマウス皮下腫瘍モデルへのsiRNA局所投与
AteloGene®Local Use Quick Gelationを用いたマウス皮下腫瘍モデルへのsiRNA局所投与

マウス皮下に移植したデュアルルシフェラーゼ発現メラノーマ細胞に対し、「AteloGene® Local Use “Quick Gelation”(QG)」を使用してルシフェラーゼsiRNA(Luc siRNA)を局所投与すると、顕著なルシフェラーゼ発現抑制効果が認められました。

核酸分解酵素からの保護効果およびマウス皮下でのゲル形成(局所投与)

siRNA単独群とsiRNA+AteloGene® Quick Gelation群にそれぞれRNaseを添加後、37℃下で経時的に核酸分解度を確認しました。
その結果、 AteloGene® Quick Gelation混合群ではRNaseによる分解が顕著に抑制されました。(左図)
また、AteloGene® Quick Gelationは、従来品に比べてマウス皮下投与後すみやかにゲルを形成しました。(右図)

核酸分解酵素からの保護効果およびマウス皮下でのゲル形成(局所投与)

AteloGene®は核酸を保護し、局所投与用はすばやくゲル化し核酸を徐放

マイクロアレイを用いた肝毒性比較 (全身投与)

マイクロアレイを用いた肝毒性比較 (全身投与)

AteloGene®、Liposomeをマウス尾静脈投与した後、24時間後に肝臓における各種遺伝子発現量の変動をマイクロアレイにて解析しました。

AteloGene®投与群
Liposome投与群と比較して発現量が変動しており、遺伝子数やその変動幅は明らかに少なく、in vivo核酸導入に適していることが示されています。

Liposome投与群
Cdkn1AやCcl2などのアポトーシス関連遺伝子や生体刺激反応/防御反応/ウイルス応答/ストレス応答/免疫応答/創傷反応などに関連する遺伝子の発現量が変動し、高毒性が示されています。

AteloGene®は毒性による遺伝子発現変動が少なく核酸導入効果が明確

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タイプ別

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