O型糖鎖修飾タンパク質、ペプチドの精製用スピンカラム

Genovis社 GlycOCATCH™

Genovis社は、モノクローナル抗体、ADCs(antibody drug conjugates)、Fc融合タンパク質、バイオシミラー等のバイオ医薬品の研究開発に使用できるユニークな酵素(プロテアーゼ、グリコシラーゼ、シアリダーゼなど)や、試薬キットをラインアップしています。

GlycOCATCH™ レジンはO型糖鎖タンパク質/ペプチドに特異的に結合するよう設計された不活性型OpeRATOR™をベースとしたスピンカラム製品で、スピンカラム1本で50ugのムチン型O型糖鎖タンパク質を結合させることができます。シアル酸を除去するためのSialEXO™と溶出方法のオプションとしてのOpeRATOR™酵素が添付されています(8M尿素による溶出も可能)。
*不活性型OpeRATOR™はO型糖鎖に結合しますがタンパク質・ペプチドの切断はしません

特長

  • O型糖鎖修飾タンパク質、ペプチドの濃縮
  • スピンカラムでの簡便操作(0.5~2時間で結合)
  • シアル酸除去により(製品に添付のSialEXO™使用)結合力UP
  • OpeRATOR™酵素(溶出オプション)および、SialEXO™酵素が添付

製品の構成と保管条件

コンポーネント 容量 保存
GlycOCATCH™ Microspin columns 4本 +4-8 °C
OpeRATOR™ enzyme 200 units -20℃
SialEXO™ 200 units -20℃

※ 輸送条件は冷蔵ですが、到着後は保管条件が異なります。
コンポーネントごとに冷蔵または冷凍で保管してください。
※ GlycOCATCH™ Microspin columnsは冷凍しないでください。

GlycOCHATCHを用いたO型糖鎖ペプチド(glycodrosocin)の精製

糖鎖を持たないペプチドであるH2686、H4062、H8390、酸化型インスリンβ鎖 (IOB)と、O型糖鎖(core 1)ペプチドであるglycodrosocinをサンプルとした。サンプルをGlycOCHATCHに添加・洗浄、8 M 尿素で溶出して精製した。精製したサンプルをRP-LC-MSにて解析したところ、溶出画分(Elute)ではglycodrosocinのみが検出され、その他のペプチドは通過画分(Flowthrough)で検出された。

FAQ

Q GlycOCATCHはすべてのO型糖タンパク質やO型糖ペプチドに結合しますか?

A
いいえ、GlycOCATCHはムチンタイプ(core1)のO型糖鎖および、O型ペプチドに特異的に結合します。SialEXOを用いてシアル酸を除去することにより、結合能が大幅に向上します。

Q どのような場合にOpeRATOR溶出を使った方がよいですか?また、その理由は ?

A
OpeRATOR酵素は、O-グリコシル化タンパク質をセリン(S)およびスレオニン(T)のグリコシル化部位をN末端側で消化します。したがって、OpeRATORはLC-MSによるO-グリコシル化部位のマッピングを容易にし、消化産物がGlycOCATCHレジンに結合しなくなるため、溶出とサンプル調製を1ステップで実行できます。ただし、LC-MS / MSによる分析に適したサイズのペプチドを生成するOpeRATORによる消化ができるようにO-グリコシル化部位が互いに近接している必要があります。

Q まずOpeRATORで糖タンパク質を消化し、次にGlycOCHATCHでO型糖鎖を濃縮することは可能ですか?

A
いいえ、できません。OpeRATORで消化された糖タンパク質はGlycOCHATCHとの結合能を失っています(O-グリコシル化部位のN末端側にいくつかのアミノ酸が残っている必要があるため)。

Q GlycOCHATCHカラムに消化したタンパク質溶液を直接添加することは可能ですか?

A
はい、できます。【重要】サンプル添加前に必ず溶液中のプロテアーゼを不活化し、pH、バッファー、変性剤、NaClの濃度を説明書に記載の推奨範囲内に収めてください。

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O型糖鎖タンパク質精製

O型糖鎖修飾タンパク質、ペプチド用精製スピンカラム

関連製品一覧

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糖タンパク質のO 型糖鎖近くにあるペプチド結合の加水分解を触媒

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