同仁化学 マロンジアルデヒド(MDA)測定キット
マロンジアルデヒド(MDA)は、脂質過酸化物の分解物として生成される化合物であるため、細胞や組織サンプル中の脂質過酸化の指標として酸化ストレスやフェロトーシスなどの分野で測定されています。また、MDA は反応性アルデヒドと呼ばれアミノ基やチオール基と反応しタンパク質変性やDNA 損傷を引き起こすため、がんや糖尿病など様々な疾患研究においても測定対象とされています。
MDA 検出の原理
本キットは、TBARS 法による検出を採用しており、MDA の量に応じて反応するMDA とチオバルビツール酸の付加体の蛍光もしくは吸光度を測定することで、細胞内もしくは組織中のMDA を検出することができます。また、キットにはMDA 標準液が含まれており、検量線を作成しサンプル中のMDA を定量することができます。
特長
細胞、組織中のMDA 量を測定
細胞を測定試料とする場合は、蛍光法で測定できます。組織を測定試料とする場合は、サンプル量や予想されるMDA 含有量より蛍光法もしくは吸光法から測定方法を選択できます。
蛍光法 | 吸光法 | 必要サンプル量 | 測定可能MDA 濃度範囲 | |
---|---|---|---|---|
細胞 | ○ | × | 1-3×107 cells | 1-10 μmol |
組織 | ○ | ○ | 蛍光法:10-30 mg 吸光法:20-50 mg |
蛍光法:1-10 μmol 吸光法:1-50 μmol |
操作時間を大幅に短縮
一般的なTBARS 法の測定キットでは、基質であるチオバルビツール酸の秤量と溶解のために高温での加温が必要となりますが、本キットでは秤量や加温溶解の操作が不要となっているため操作時間の大幅な短縮と秤量誤差による測定結果のバラつきを抑えることができます。
Ferroptosis 誘導実験
xCT(Cystin/Glutamate transporter)阻害剤であるErastin を用いてフェロトーシスを誘導したHepG2 細胞内のMDA 量の変化を測定しました。
併せて、同細胞におけるグルタチオン、鉄(II)、ROS、脂質過酸化物の変化も各製品を用いて評価しました。結果、細胞内のMDA のErastin 処理によって細胞内GSH/GSSG 比が減少し、細胞内のMDA、鉄(II)、ROS、脂質過酸化物の増加が確認されました。
製品一覧
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