同仁化学 トータルROS検出キット

ROS (Reactive oxygen species) は主にミトコンドリアでのATP合成過程で発生する反応性の高い酸素種です。情報伝達のシグナル物質としての役割や、マクロファージなどの免疫機能の一部として重要である一方、DNAやタンパク質に対し酸化剤として作用することで様々な疾病や老化を引き起こす要因となります。

最近の研究では、二価鉄を触媒とし誘発するフェントン反応によって起こる新しい細胞死 (フェロトーシス) の分野においてもROSが注目されてきており、ROSを検出する意義はますます高まってきています1)。ROSを測定する色素としてDCFH-DAが広く使われますが、感度が低くバックグラウンド蛍光との差が明瞭ではありません。本キットはROSを高感度に検出でき、キット付属のBufferを使って染色することで、より細胞にダメージを与えにくい状態でROSを検出することができます。

製品特長

  • トータルROSを高感度に検出
  • 蛍光顕微鏡、プレートリーダー、フローサイトメーターで検出可能

既存試薬との比較

活性酸素種に対する反応選択性

Highly Sensitive DCFH-DAは活性酸素種 (ROS) に対して、DCFH-DAと同様の反応性を示します。
また、DCFH-DAと同様の蛍光特性 (λex:505 nm、λem:525 nm) を持つため、同じ励起・蛍光波長での検出が可能です。

検出感度の比較

過酸化水素処理したHeLa細胞 (1 x 104 cells/mL) をDCFH-DAまたはROS Assay Kit -Highly Sensitive DCFH-DA-で染色し、細胞内ROSの検出能を比較しました。 結果、いずれの検出装置においてもROS Assay Kit -Highly Sensitive DCFH-DA-ではDCFH-DAよりも高感度に細胞内のROSを検出できました。

  • ①蛍光顕微鏡での検出

    (スケールバー:50 µm)
    ※Highly Sensitive DCFH-DAの観察条件で比較

    検出条件

    Ex. 488 nm / Em. 500 - 560 nm
    細胞種:HeLa細胞

  • ②蛍光プレートリーダーでの検出

    検出条件

    Ex. 490 - 520 nm / Em. 510 - 540 nm
    細胞種:HeLa細胞

③フローサイトメーターでの検出

検出条件

FITC laser gain:215 V
細胞種:HeLa細胞

実験例:エラスチン処理した細胞の内在性ROS検出

エラスチン処理により、シスチン / グルタミン酸トランスポーター (xCT) を阻害すると、鉄依存性の細胞死であるフェロトーシスが誘導されることが知られています。エラスチン処理した A549 細胞において、細胞内ROSの変化をイメージングしたところ、エラスチン処理によってROSが増加する結果が得られました。

  • (スケールバー:50 µm)

    検出条件

    細胞内ROS (Highly Sensitive DCFH-DA Dye): Ex. 488 nm / Em. 500 - 560 nm

実験操作
  1. ibidi 8 well plateにA549細胞 (1 x 104 cells, DMEM, 10% fetal bovine serum,1% penicillin-streptomycin) を播種
  2. インキュベーター内 (37℃、5% CO2存在下) で一晩培養
  3. 培地を取り除き、DMEM培地で希釈した 50 μmol/l のエラスチンを添加
  4. インキュベーター内 (37℃、 5% CO2存在下) で一晩培養
  5. 上清を取り除きHBSSで細胞を2回洗浄後、Highly Sensitive DCFH-DA Dye working solutionを添加
  6. インキュベーター内 (37℃、 5% CO2存在下) で30分間インキュベート
  7. Working solutionを除去し、HBSSを用いて細胞を2回洗浄後にHBSSを加え蛍光顕微鏡で観察

実験例:LPS処理したマクロファージの内在性ROS検出

LPS (Lipopolysaccharide) 処理した RAW264.7 細胞において、細胞内ROSの変化をイメージングしたところ、LPS処理によって細胞内のROSが増加する結果が得られました。

  • (スケールバー:50 µm)

    検出条件

    細胞内ROS (Highly Sensitive DCFH-DA Dye): Ex. 488 nm / Em. 500 - 560 nm

実験操作
  1. ibidi 8 well plateに RAW264.7 細胞 (3 x 104 cells, DMEM, 10% fetal bovine serum,1% penicillin-streptomycin) を播種
  2. インキュベーター内 (37℃、5% CO2存在下) で一晩培養
  3. 培地を取り除き、HBSSで細胞を2回洗浄後、DMEM培地で希釈した 500 ng/mL のLPSを添加
  4. インキュベーター内 (37℃、 5% CO2存在下)で20時間培養
  5. 上清を取り除きHBSSで細胞を2回洗浄後、Highly Sensitive DCFH-DA Dye working solutionを添加
  6. インキュベーター内 (37℃、 5% CO2存在下)で30分間インキュベート
  7. Working solutionを除去し、HBSSを用いて細胞を2回洗浄後にHBSSを加え蛍光顕微鏡で観察

実験例:Sulfasalazine (SSZ) による細胞内代謝の変化

使用製品
  • 細胞内ATP :ATP Assay Kit-Luminescence (製品コード:A550)
  • 細胞内α-KG:α-Ketoglutarate Assay Kit-Fluorometric (製品コード:K261)
  • 細胞内GSH:GSSG/GSH Quantification Kit (製品コード:G257)
  • グルタミン酸放出量:Glutamate Assay Kit-WST (製品コード:G269)
実験条件

細胞:A549細胞 (1 x 106 cells)  暴露時間:48時間

    • (スケールバー:50 µm)

参考文献

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関連製品一覧

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  • 掲載されている試薬は、試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
  • 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
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