株式会社伏見製薬所 糖鎖関連試薬
糖タンパク質の糖鎖は生体内で重要な役割を持つことが知られています。しかしながら、天然に存在する糖鎖は複雑な構造の糖鎖が不均一に存在することにより、解析・評価が困難なターゲットとされています。
株式会社伏見製薬所では、複雑な構造を持つ糖鎖を純粋な形で解析するのに有用な技術を持ち、均一な糖鎖を大量に製造する技術、さらにその糖鎖を糖タンパク質の糖鎖付加位置に結合させる(すげ替え)製品群をラインアップしています。
株式会社伏見製薬所 糖鎖関連試薬ラインアップ
糖鎖ペプチド製品
- シアリルグリコペプチド(α2,6-Sialylglycopeptide(SGP))
:非還元末端にα2,6-Sialic Acidを持つN型糖鎖ペプチド。 - α2,3-シアリルグリコペプチド(α2,3-Sialylglycopeptide(α2,3-SGP))
:非還元末端にα2,3-Sialic Acidを持つN型糖鎖ペプチド。 - アシアログリコペプチド(Asialo-SGP)
:非還元末端のSialic Acidを除去し、Galが露出したN型糖鎖ペプチド。 - アガラクトグリコペプチド
:非還元末端のSialic Acid、Galが除去され、GlcNAcが露出したN型糖鎖ペプチド。
糖鎖・糖鎖誘導体製品
- α2,6-シアリル糖鎖
- アシアロ糖鎖
- アガラクト糖鎖
- オキサゾリン化シアリル糖鎖
- オキサゾリン化アシアロ糖鎖
- オキサゾリン化アガラクト糖鎖
糖鎖遊離酵素・結合酵素
- Endo-CC
:エンドグリコシダーゼ型酵素。目的の糖タンパク質から糖鎖を除去、もしくは糖鎖を糖タンパク質から回収するのに使用。 - Endo-CC N180H
:オキサゾリン化糖鎖をGlcNAc-Aspに付加する活性を持つ酵素。目的のタンパク質に糖鎖供与体(オキサゾリン化糖鎖)の糖鎖を付加させるのに使用。
糖オキサゾリン化試薬
- CDMBI(2-Chloro-1,3-dimethyl-1H-benzimidazole-3-ium chloride)
:Endo-CC(ENGase)で切断された糖鎖の還元末端をオキサゾリン化する試薬。糖鎖供与体の作製に使用。
糖鎖転移反応
糖タンパク質において、そのタンパク質が持つ糖鎖が、活性、生体内安定性や作用対象に影響を与えることが数々報告されています。
活性を持つ糖タンパク質の開発、既知糖タンパク質の実用化のため、糖タンパク質の糖鎖の加工技術が開発されています。
株式会社伏見製薬所では、均一な糖鎖構造の糖タンパク質が存在する卵黄から独自の技術でシアリルグリコペプチド(SGP)を大量生産する技術を確立しています。
均一なSGPを糖タンパク質の加工に応用するため、精製された糖鎖、糖切断酵素Endo-CC、糖供与体糖鎖を糖タンパク質のGlcNAc-Aspに付加するEndo-CC N180H、糖供与体を調製するためのCDMBI(GlcNAcのオキサゾリン化試薬)をラインアップしています。
均一な糖鎖構造を持つ糖タンパク質の作製にご利用下さい。
Fushimi Reaction ™
各種アミノ基を有する化合物(ペプチド、オリゴ核酸、低分子化合物など)にマイルドな条件下で糖鎖を付加する反応。
酵素を使用しない新たな糖鎖導入方法。
【反応スキーム】
【特長】
- 無保護糖を使用
- 水中で反応
- マイルドな条件
参考文献
*Ashida, H., Fujimoto, T., Kurihara, S., Nakamura, M., Komeno, M., Huang, Y., Katayama, T.,Kinoshita, T and Takegawa, K. : J Appl Glycosci., 67(1), 23(2020)
*Seki, H., Huang, Y., Arakawa, T., Yamada, C., Kinoshita, T., Iwamoto, S., Higuchi, Y.,Takegawa, K. and Fushinobu, S. : J Biol Chem., 294(45), 17143(2019)
* Manabe, S., Yamaguchi, Y., Matsumoto, K., Fuchigami, H., Kawase, T., Hirose, K., Mitani, A., Sumiyoshi, W., Kinoshita, T., Abe, J., Yasunaga, M., Matsumura, Y. and Ito, Y. : Bioconjug Chem., 30(5), 1343(2019)
* 須田稔 : BIO Clinica, 32(1), 76(2018)
*Huang, Y., Higuchi, Y., Kinoshita, T., Mitani, A., Eshima, Y. and Takegawa. K. : Sci Rep., 8(1), 246(2018)
*Higuchi, Y., Eshima, Y., Huang, Y., Kinoshita, T., Sumiyoshi, W., Nakakita, S. and Takegawa, K. : Biotechnol Lett., 39(1), 157(2017)
*Suda, M., Sumiyoshi, W., Kinoshita, T. and Ohno, S. : Tetrahedron Lett., 57(49), 5446(2016)
*Eshima, Y., Higuchi, Y., Kinoshita, T., Nakakita, S. and Takegawa, K. : PLoS One., 10(7), e0132859(2015)
製品一覧
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糖鎖ペプチド製品
糖鎖・糖鎖誘導体製品
糖鎖遊離酵素・結合酵素
糖オキサゾリン化試薬
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- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
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