ニッポンジーン GeneAce cDNA Synthesis Kit
GeneAce cDNA Synthesis Kitは、RNAを鋳型に1st strand cDNAを合成するためのキットです。
M-MLV由来(RNase H-)逆転写酵素「GeneAce Reverse Transcriptase」を採用しているため、効率良く長鎖cDNAを合成することができます。また、逆転写反応後にRNase H処理を行うことにより、PCR阻害を引き起こす要因となり得る鋳型RNAを分解することができます。
特長
- cDNA合成に必要な試薬が全てセット
- 完全長cDNAの合成効率が向上
- RNase H処理によりRT-PCRの効率が向上
- リアルタイムPCR試薬との組み合わせに最適 (GeneAce qPCR Mix シリーズ)
原理
1st strand cDNA の合成とRNA鎖の除去
RT-PCRの増幅効率が悪い場合はRNase H処理することでPCR効率が向上する可能性があります。
実験例
長鎖cDNA(10 kb)の合成効率の比較
マウスFM3A細胞 total RNA(2 μg)を鋳型に Oligo(dT)primer を使用してcDNAを合成した。 得られたcDNAを鋳型にリアルタイムPCRを行い、Utrophin遺伝子のcDNA量を比較した。(プライマーは3'末端から約10 kb付近に設計)
リアルタイムPCR試薬:GeneAce SYBR® qPCR Mix α Low ROX
検出対象:Utrophin遺伝子(約10 kbp)
結果:本製品は、他社製品よりも長鎖cDNAの合成効率が高いことが示された。
RNase H処理の効果検証
HeLa細胞 total RNA(2 μg)を鋳型に、本製品を用いてcDNAを合成した。
得られたcDNAを鋳型にして、RNase H処理の有無によるPCR効率の比較を行った。
- RNase H処理あり(Lane +): RNase H 処理(37 ℃, 15 分間)したcDNA(DNA一本鎖)を鋳型にしたPCR産物
- RNase H処理なし(Lane -):得られたcDNA(DNA-RNAヘテロ二本鎖)をそのまま鋳型にしたPCR産物
- マーカー(Lane M):Gene Ladder Wide 1 (製品コード:313-06961)
検出対象:EPAS1遺伝子一部領域(約2.6 kb)
結果:RNase H処理によりPCR効率が向上した。
total RNAからのcDNA合成とリアルタイムPCR実験
HeLa細胞 total RNA を鋳型に、本キットを用いてcDNAを合成した。
得られたcDNAを段階希釈し、リアルタイムPCRを行った。
RNA抽出キット:ISOSPIN Cell & Tissue RNA
リアルタイムPCR試薬:GeneAce Probe qPCR Mix Ⅱ
鋳型:cDNA段階希釈
(RNA相当量:10 ng, 1 ng. 100 pg, 10 pg, 1 pg)
検出対象:β-actin一部領域
PCR条件:(装置:ABI7500)
95 ℃ 10 分→[95 ℃ 30 秒→60 ℃ 1 分]×45 サイクル
結果:total RNAからのcDNA合成とリアルタイム PCR を良好に行うことができた。
製品一覧
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