Tリンパ球の無血清培養が可能 ~再生医療等製品材料適格性確認書取得~

GCリンフォテック iMediam for T

iMediam for T は、ヒトTリンパ球を培養するための無血清培地で、抗CD3抗体/IL-2で活性化することにより、抗CD3抗体単独を使用した場合よりも効率よくT細胞を増殖することができます。

特長

  • T 細胞の無血清培養が可能
  • 異種成分を含みません(Chemically-defined medium)
  • 厚生労働省に材料適格性承認申請済み

適用
保存条件
無菌試験
:ヒトTリンパ球
:冷暗所(2-10 ℃)
:エンドトキシン(比色法)、マイコプラズマ(培養法)、真菌/細菌(カンテン平板表面塗抹法)

操作方法

  1. OKT3 抗体を PBS で5-10 μg/mL に希釈し、フラスコの底に塗布する(225 cm2 フラスを用いた場合の濃度は 10 μg/mL)。
  2. 3-5 x 107 個の PBMC を30-50 mL の iMediam for T に懸濁させる。
  3. 細胞増殖状態に応じて適切な量の iMediam for T を添加する。
  4. 培養 5-7 日後、細胞懸濁液をガス透過性の培養バッグに移し、適切な量の iMediam for T を追加し、さらに 2-3 週間培養する。培養状況に応じて適切に培養バッグの数を増やす。

使用例

血清入り培地と iMediam for T との性能比較(培養14日目)


  • インフォームドコンセントの得られた健常人 9 名の血液より末梢血単核球(PMBC)を分離し、血清入り培地とiMediam for T(無血清)で培養比較を行った。培養 5 日まではOKT3抗体個相化フラスコで培養し、その後はガス透明性培養バックに移し、計 14 日間培養した。最終的な液量は 2,000 mLとした。

  • プロトコル

    容器:OKT3抗体個相化フラスコ225
    細胞:健常人 PMBC 2 x 107 cells/Flask
    (50 mL IL-2:700 U/mL)
    Day 5
    ガス透明性培養バッグに細胞を移す 計1,000 mL
    Day 8
    ガス透明性培養バッグに細胞を増やす 計2,000mL
    Day 14
    細胞数測定 表面抗原解析

表面抗原解析


インフォームドコンセントの得られた健常人 3 名の PMBC を iMediam for T (無血清)で 14 日間培養した後、Tリンパ球の指標であるCD3陽性細胞の割合をフローサイトメーターで測定した。
3 検体ともCD3の割合が98 %以上であり、Tリンパ球が選択的に増殖していることがわかる。

電子顕微鏡/ギムザ染色

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