カルボン酸のエステル保護
カルボン酸は活性プロトンをもつ高極性官能基であり、扱いやすくするため保護したまま取り扱うことが一般的です。
エステル縮合条件やアルキル化条件を用いて、エステル型にして保護することが一般的です。強塩基条件(NaOH-/EtOH-H2Oなど)で脱保護できるほか、それぞれに特徴的な脱保護条件が存在します。よく使われるものを以下に示します。
強塩基性条件下に安定な保護基としては、OBOエステルが知られています。オルトエステル型なので、こちらは酸加水分解条件にて脱保護できます。
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反応例
(トリメチルシリル)ジアゾメタンを用いることで、カルボン酸選択的にメチル化を行うことが可能です。1) この条件下では、アルコールはメチル化されません。ワークアップもエバポレーターで溶媒除去するだけで良いため、簡便です。
参考文献
- Shioiri, T., Aoyama, T. and Mori, S.: Org. Synth., Coll. Vol., 8, 612(1993).
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