フェノール、クロロホルム不使用
DNA Extractor® Kit シリーズ(よう化ナトリウム法)
生体由来の組織などからDNAを抽出するには、通常フェノール/クロロホルムを用いてDNAを沈殿させて回収する方法が広く使われています。しかしこの方法は、劇物であるフェノール及びクロロホルムの使用が必要となります。
本法はこのような有機溶媒の代わりにカオトロピック剤として知られるよう化ナトリウムを使用したDNA抽出法です。
よう化ナトリウムは、タンパク質変性作用及び可溶化作用があります。よう化ナトリウムは溶液中にカオトロピックイオン(I-)を放出し、そのイオンが試料中の疎水性分子の水溶性を増加させ、その疎水結合を弱める作用により、特に核膜などの膜タンパク質の変性・可溶化に寄与します。
また、シリカ担体などを用いた固相抽出を行わないため、吸着によるDNAのロスを抑え、さらに全ての操作を1本のチューブ内で行うため、高回収率を実現しています。
Sodium Iodide methodは、USP40-NF35 2ndの"NUCLEIC ACID-BASED TECHNIQUES--APPROACHES FOR DETECTING TRACE NUCLEIC ACIDS (RESIDUAL DNA TESTING) "で紹介されているDNA抽出方法です。
特長
- 劇物であるフェノール、クロロホルムのような有機溶媒不要
- 全行程を1チューブ内で実施し、ロス、コンタミ、操作上の機械的DNA損傷なし
- シリカ担体などを用いた固相抽出が無く、吸着によるロスなし
- DNAへの酸化ダメージ、機械的DNA損傷を低減
- 高回収率を実現
- シリーズ累計963本の文献で使用※1
※1: Google scholar より
よう化ナトリウム法によるDNA Extractor® Kit シリーズ一覧
検体 | 製品名・特長 |
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宿主細胞(ホストセル)由来の残留DNA 血清・生物製剤中ウイルスDNA |
DNA Extractor® Kit
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全血(ヒト・ウシ・ウマ)・培養細胞・ 組織 | DNA Extractor® WB Kit
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血清・血漿中ゲノムDNA | DNA Extractor® SP Kit
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酸化ストレスマーカー 8-OHdG DNA | DNA Extractor® TIS Kit
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体毛・爪・血痕・唾液斑(法医学的試料) | DNA Extractor® FM Kit
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製品一覧
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