三量体Gタンパク質 Gqファミリー特異的阻害剤

YM-254890

本化合物は土壌細菌 Chromobacterium属 QS3666株より単離された環状デプシペプチドです。

三量体Gタンパク質のGqファミリーの中で、Gαq, Gα11, Gα14 (Gタンパク質約20種類のうち、Caイオン濃度上昇に関与) を介したシグナルを、GDP/GTP交換反応に作用することで特異的に阻害します。

本化合物は、Gqシグナルを選択的に阻害する初めての膜透過性化合物であり、Gqシグナル解析研究において有用なツールとなります。

特長

  • q、Gα11、Gα14を介したシグナル伝達を特異的に阻害
  • 膜透過性低分子化合物
  • in vivoin vitro 両方の系で作用

基本情報

○ CAS RN® 568580-02-9

○ 純度: >95%(HPLC)

○ 使用法: DMSOに1-10 mmol/Lの濃度に溶解させ、ストック溶液とする。

      使用時は実験系の溶液で適時希釈して用いる。

      ※ストック溶液でできるだけ速やかに使いきって下さい。

構造式

参考文献

1) Nishimura, A. et al., "Structural basis for the specific inhibition of heterotrimeric Gq protein by a small molecule.", PNAS, 107(31), 13666-13671(2010).

2) Takasaki, J. et al., "A novel Gαq/11-selective inhibitor.", J. Biol. Chem., 279(46), 47438-47445 (2004)

3) Taniguchi, M. et al., "Structure of YM-254890, a novel Gq/11 inhibitor from Chromobacterium sp. QS3666.", Tetrahedron, 59, 4533-4538 (2003).

4) Taniguchi, M. et al., "YM-254890, a novel platelet aggregation inhibitor produced by Chromobacterium sp. QS3666.", J. Antibiotics, 56(4), 358-363 (2003).

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