吸光度法による生細胞数測定キットのスタンダード

同仁化学 Cell Counting Kit-8

Cell Counting Kit-8は細胞増殖試験、細胞毒性試験、化学物質の感受性試験等において、細胞数を測定するキットです。高感度水溶性ホルマザンを生成する新規テトラゾリウム塩WST-8を発色基質として採用することで、従来のCell Counting Kitより高感度測定が可能になりました。

WST-8は細胞内脱水素酵素により還元され、水溶性のホルマザンを生成します。細胞数と生成するホルマザンの量は直線的な比例関係にあるため、ホルマザンの450nmの吸光度を直接測定することにより、容易に生細胞数を計測することが可能です。

本キットは使いやすさにもこだわった1ボトル溶液タイプです。

特長

  • 検体への試薬添加→発色反応→吸光度測定の3ステップで生細胞数の測定が可能
  • テトラゾリウム塩およびホルマザンとも高水溶性であるため、MTTアッセイのようなホルマザンの溶解操作が不要
  • 1ボトル溶液タイプであるため、試薬の調製が不要
  • 他の水溶性タイプのテトラゾリウム塩(XTT、MTS)より高感度・低毒性
  • 他の測定キットより試薬が安定(冷蔵、1年間)
  • フェノールレッドを含む培地でも使用可能

原理

Cell Counting Kit-8にはテトラゾリウム塩(WST-8)と電子伝達物質(1-Methoxy PMS)が含まれています。WST-8は高い水溶性を有するため生細胞膜を透過せず、細胞外に存在します。細胞外のWST-8は、乳酸脱水素酵素の補酵素であるNADHから1-Methoxy PMSを介して電子を受け取ることで還元され、水溶性のWST-8ホルマザン(極大吸収波長450 nm)を生成します。

操作方法

簡便な測定手順に加えて、必要な試薬を含む1ボトル溶液タイプのため、Working solutionなどの試薬調製が不要。更に時間を節約することができます。

試薬の保存安定性

Cell Counting Kit-8は、冷蔵保存で1年間安定であるため、試薬の無駄を減らすことができます。

試薬の細胞毒性比較

本実験では、96ウェルプレートにHeLa細胞を播種(5,000 cells/well)して前培養した後、各試薬溶液を添加しました。CO2インキュベーター内で呈色反応を開始し、3, 6, 24時間毎に顕微鏡を用いて細胞の形態を観察したところ、Cell Counting Kit-8は24時間後も殆どの細胞の形態に変化は認められませんでした。薬剤等を用いた細胞毒性試験では測定試薬自身が細胞毒性に与える影響が極めて低い試薬を選択することが望ましいです。

細胞増殖試験および細胞毒性試験の測定例

細胞増殖試験(IL-2)
  • Cell line : CTLL-2
  • Culture medium : PRM1640, 10% FBS
  • Drug : Human Interleukin-2
  • Exposure : 72 hours
  • Incubation : 37℃, 5% CO2, 4 hours
  • Detection : 450 nm
細胞毒性試験(Actinomysin D)
  • Cell line : Hela
  • Culture medium : DMEM, 10% FBS
  • Drug : Actinomycin D
  • Exposure : 24 hours
  • Incubation : 37℃, 5% CO2, 4 hours
  • Detection : 450 nm

細胞毒性試験のワンポイントアドバイス -複数の指標で信頼あるデータを-

毒性試験を行う上では常に①生細胞が減少しているのか、②細胞自体の呼吸活性が落ちているのか2つの可能性を考えなければなりません。これらの可能性を調べるためには複数のアッセイを行いデータの裏付けを取ることが重要です。死細胞から放出される乳酸脱水素酵素(LDH)の活性を測定する「Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST」と生細胞の呼吸活性を測定する「Cell Counting Kit-8」の両方でアッセイを行えば、裏付けの取れた信頼性の高いデータを取ることが出来ます。

左図のデータは、HeLa細胞におけるMitomycin Cの細胞毒性をCell Counting Kit-8とCytotoxicity LDH Assay Kit-WSTを併用して測定した結果です。グラフからMitomycin Cの添加により生細胞が減少し、死細胞が増加したことが分かります。この2つのアッセイによって「生細胞が減少した」という信頼できるデータが得られました。


試験物質: Mitomycin C
細胞: HeLa細胞
使用培地: MEM, 10% FBS
インキュベート: 37℃, 5% CO2, 48時間
検出波長: Cell Counting Kit-8 (450 nm), Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST (490 nm)

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