細胞毒性試験に最適なLDHアッセイキット

同仁化学 Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WSTは、細胞から培地中に放出された乳酸脱水素酵素(LDH)活性を測定することにより細胞毒性・細胞障害を測定するキットです。

本キットは細胞培養液はもちろん生細胞存在下でもそのまま測定できるため、測定系を問わずお使いいただけます。また調液後の保存安定性にも優れており、調液の手間と試薬のロスを抑えることができます。大量に使用するユーザーのご要望にお応えして大容量の2000回用もラインアップしています。

原理

  • LDHは細胞質に存在する酵素で、細胞膜が障害を受けると培地中に放出されます。放出されたLDHは安定なので、死細胞または細胞膜に障害を受けた細胞数を測る指標として広く測定されています。

    放出されたLDHはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を補酵素として乳酸の脱水素化を触媒し、ピルビン酸とNADHを生成します。生じたNADHは、電子メディエーターを介してテトラゾリウム塩(無色)をホルマザン(橙色)に還元します。生成したホルマザンの量は、放出されたLDH活性に比例するため、障害を受けた細胞数の指標となります。

特長

  • 細胞培養液のみ(ノンホモジニアスアッセイ)はもちろん、生細胞存在下(ホモジニアスアッセイ)でも測定が可能
  • 調製した溶液は長期間保存可能(冷蔵、6ヶ月)。用時調製の必要なし
  • 大容量の2000回用はお得な38,000円(19円/1ウェル)。毒性試験で大量に使用する場合のコストを低減

特長① 測定方法が選べる -ホモジニアスアッセイとノンホモジニアスアッセイ-

ホモジニアスアッセイ

細胞培養液に直接試薬を添加し測定する方法。操作が簡便なのが特長。

ノンホモジニアスアッセイ

細胞上清を取り出し、試薬を添加する方法。細胞を他の実験に使用することが可能。

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WSTでは細胞培養液に直接試薬を添加するホモジニアスアッセイと、細胞培養液の上清を使うノンホモジニアスアッセイのいずれの方法でも測定が可能です。そのためキットを変えることなく、実験状況に応じて測定方法を選択することができます。

特長② 試薬の保存安定性が高い

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WSTのWorking solutionは、簡単な操作で調製することができ、6ヶ月間冷蔵で保存することができます。

用事調製の必要がないため、試薬の無駄を減らすことができます。

各社指定のWorking solutionの保存方法
製品 保存条件 使用期限
Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST 冷蔵 6ヶ月
他社P(ノンホモジニアス) 冷凍 6~8 週間
他社R(ホモジニアス) - 用時調製
他社R(ノンホモジニアス) - 用時調製

細胞毒性試験のワンポイントアドバイス -複数の指標で信頼あるデータを-

毒性試験を行う上では常に①生細胞が減少しているのか、②細胞自体の呼吸活性が落ちているのか2つの可能性を考えなければなりません。これらの可能性を調べるためには複数のアッセイを行いデータの裏付けを取ることが重要です。死細胞から放出される乳酸脱水素酵素(LDH)の活性を測定する「Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST」と生細胞の呼吸活性を測定する「Cell Counting Kit-8」の両方でアッセイを行えば、裏付けの取れた信頼性の高いデータを取ることが出来ます。

左図のデータは、HeLa細胞におけるMitomycin Cの細胞毒性をCell Counting Kit-8とCytotoxicity LDH Assay Kit-WSTを併用して測定した結果です。グラフからMitomycin Cの添加により生細胞が減少し、死細胞が増加したことが分かります。この2つのアッセイによって「生細胞が減少した」という信頼できるデータが得られました。


試験物質: Mitomycin C
細胞: HeLa細胞
使用培地: MEM, 10% FBS
インキュベート: 37℃, 5% CO2, 48時間
検出波長: Cell Counting Kit-8 (450 nm), Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST (490 nm)

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