細胞増殖・細胞接着促進低分子化合物

アドヘサミン

アドヘサミンは、細胞の培養容器への接着及び細胞増殖を促進する低分子化合物です。 細胞表面のヘパラン硫酸との結合を介し、フィブロネクチン様の細胞接着作用を示します。アドヘサミンで培養容器をコーティング、もしくはアドヘサミンを培地に添加することにより浮遊性細胞を培養容器に接着させることができます。アドヘサミンにより培養容器に接着した細胞は、アドヘサミンを含まない培地に交換することにより、培養容器より剥がすことができます。HeLa, HEK293, CHO, マウスES細胞などにおいてその効果が確認されています1)。また、培養が容易でない細胞の培養においても、アドヘサミンを添加することにより、細胞増殖が改善されることが報告されています2)

特長

  • フィブロネクチン様の細胞接着作用を示す。
  • 合成品であるため、感染症の危険性が少なく、ロット間差も少ない。
  • 細胞接着と細胞増殖を促進する。
  • コーティング、培地への添加のどちらでも使用可能。
  • CAS RN® : 462605-73-9
  • C24H32Cl4N8O2S2 = 670.51

使用例①:コーティング

  1. アドヘサミン 10 mg をDMSO 1mL に溶解(5分間程度の超音波処理)。
  2. 1.で調製したものを原液としてPBS(-)を用い、10, 25, 50, 100 μg/mL の希釈溶液を調製。
  3. 各濃度のアドヘサミン溶液を24ウェルプレートに 500 μL ずつ分注し、37℃で1時間静置。
  4. アドヘサミン溶液を吸引し、PBS(-)で洗浄。
  5. 各ウェルに 0.5×106cells の Jurkat 細胞(500 μL)を播種。
  6. 37℃, 5% CO2で5時間培養。⇒ 下図
  7. PBS(-)で洗浄。
  8. 4%パラホルムアルデヒドで細胞を固定。
  9. 5 mg/mLクリスタルバイオレットで染色。
  10. 余剰分のクリスタルバイオレットを洗浄後、乾燥。
  11. 2% SDS溶液によりクリスタルバイオレットを溶出し、OD550を測定。⇒ 右図


使用例②:培地への添加

  1. アドヘサミン 10mg をDMSO 1ml に溶解(5分間程度の超音波処理)。
  2. 1.で調製したものを原液として、0.5, 1.0, 2.5, 5.0mg/ml の希釈溶液を調製。
  3. 各濃度のアドヘサミン溶液を24ウェルプレートに 5ul ずつ分注。
  4. 各ウェルに 0.5×106cells のJurkat 細胞(500ul)を播種。
  5. 37℃, 5% CO2で5時間培養。⇒ 下図
  6. PBS(-)で洗浄。
  7. 4%パラホルムアルデヒドで細胞を固定。
  8. 5mg/mlクリスタルバイオレットで染色。
  9. 余剰分のクリスタルバイオレットを洗浄後、乾燥。
  10. 2% SDS溶液によりクリスタルバイオレットを溶出し、OD550を測定。⇒ 右図

使用上の注意

DMSOに溶解後、溶液状態で保存すると析出する可能性があります。析出した場合、再溶解しない場合がありますので、用時調製をお勧めします。

参考文献

1) Yamazoe, S., et al.:, Chem. Biol., 16, 773 (2009).
2) Hoshino, M., et al.:, Biochem. J., 427, 297 (2010).

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