トリアジン系縮合剤
アミドやエステル結合を構築するための最も一般的な方法は、カルボン酸の活性化を伴う脱水縮合反応です。通常、反応性や経済性の観点から、縮合剤としてカルボジイミド(WSC、DCC)が汎用されていますが、これらはアレルギー誘発性や副生成物の除去などの改良されるべき問題点がありました。
ここに紹介する新規なトリアジン系縮合剤(DMT-MM)は、従来から汎用されている縮合剤(WSC、DCC)の反応条件で使用が可能な他、水やプロトン性溶媒中でも使用することができます。
特長
- エステル化、アミド化、ペプチドの合成に適している
- アミド化の際は反応溶媒に水やメタノールなどの低分子アルコールを用いることが可能
- DMT-MMを用いた反応は塩基を加える必要がない
- 副生成物は水溶性であり、水の洗浄で容易に除去が可能1)
アプリケーション
アルコール中でのアミド合成
Run | Condensing agent | Solvent | Amide(3)a | Estera(%) | Amide/Ester |
---|---|---|---|---|---|
1 | DMT-MM | MeOH | 98 | 1.0(R=Me) | 98 |
2 | DMT-MM | EtOH | 99 | 0.7(R=Et) | 141 |
3 | DMT-MM | i-PrOH | 96 | 0.7(R=i-Pr) | 137 |
4 | DCC | MeOH | 27b | 7.0(R=Me) | 4 |
5 | EDC | MeOH | 53 | 16.0(R=Me) | 3.3 |
*a:Isolated yield
*b:N-Acylurea was isolated in 21%
参考文献
- Kunishima, M., Kawachi, C., Morita, J., Terao, K., Iwasaki, F. and Tani, S. : Tetrahedron, 55, 13159 (1999).
- M. Kunishima, C. Kawachi, K. Hioki, K. Terao, S. Tani : Tetrahedron, 57, 1551(2001).
- 国嶋崇隆:和光純薬時報, 72 (2) 8, (2004).
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