GGsTop™
GGsTop™
比較
|
製品コード
|
容量
|
価格
|
在庫
|
|
---|---|---|---|---|---|
|
|
10mg
|
|
20以上 |
|
|
|
100mg
|
|
20以上 |
ドキュメント
概要
GGT(γ-GT;γ-グルタミルトランスフェラーゼ、γ-GTP;γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)は、グルタチオン(γ-Glu-Cys-Gly)のGluとCys-Glyの間のγ-グルタミル結合を加水分解する細胞膜結合型酵素で、グルタチオン代謝の鍵酵素であるとともに細胞内のグルタチオンレベルに影響を与え、心血管疾患、2型糖尿病、がん細胞の抗がん剤耐性などといった多くの疾患への関与が示唆されています。
GGsTop™は、特異性の高いGGT阻害剤です。従来よりGGT阻害剤として用いられているアシビシン(AT-125)は、GGT以外にグルタミンアミドトランスフェラーゼ(GAファミリー)も阻害しますが、本品はGAファミリーに対する阻害活性を示さず、GGTに高い特異性を示します。コラーゲン、エラスチンの産生促進作用も報告されており、化粧品分野にも応用されています。
特長
- GGT特異性が高い
- ヒトGGTに対する阻害活性が高い
- 毒性が低い
- 化学的に安定
ヒトおよび大腸菌由来GGTに対する阻害活性
-
kon(M-1s-1) ヒト E. coli GGsTop™ 51 170 アシビシン 0.40 4,200 kon:酵素阻害(失活)の二次反応速度定数
-
GGsTop™はヒト由来GGTに対してアシビシンの約100倍の阻害活性を示します。
アスパラギン合成酵素に対する阻害活性
-
阻害濃度 GGsTop™ >10mmol/L(阻害活性を示さず) アシビシン 100μmol/L(2時間後に90%以上失活) -
大腸菌アスパラギン合成酵素に対する阻害活性を確認したところ、GGsTop™はアシビシンの約100倍高濃度でも阻害活性を示さず、GGT特異性が高い阻害剤であることが確認されました。
溶解安定性
中性の水および酸性水溶液(例:0.1% TFA溶液、0.1N HCl溶液)に対して、室温で1ヶ月以上安定です。アルカリ性溶液(pH 9以上)での溶解は安定性が劣りますので、お避けください。
使用法
本品を蒸留水で溶解し、10mmol/Lストック溶液を調製し、小分け後-20℃保存してください。
ストック溶液の凍結融解の繰返しはお避けください。
保存条件
-20℃保存
※吸湿しやすいので、使用後は直ちに栓または封をしてください。吸湿が見られる場合は、五酸化二りん等の乾燥剤を用い、デシケーター内で真空乾燥することにより問題なく使用できます。
参考文献
- Han, L. et al. : Biochemistry, 46, 1432 (2007). Design, Synthesis, and Evaluation of γ-Phosphono Diester Analogues of Glutamate as Highly Potent Inhibitors and Active Site Probes of γ-Glutamyl Transpeptidase
- 平竹 潤:和光純薬時報, 76(3), 2 (2008).
- Yamamoto, S. et al. : J. Pharmacol. Exp. Ther., 339, 945 (2011). Preventive Effect of GGsTop, a Novel and Selective γ-Glutamyl Transpeptidase Inhibitor, on Ischemia/Reperfusion-Induced Renal Injury in Rats
- Brady, M. J. et al. : Current Enzyme Inhibition, 7, 71 (2011). Inhibiting Glutathione Metabolism in Lung Lining Fluid as a Strategy to Augment Antioxidant Defense
- 湯浅(小島) 明子 他 : 日本香粧品学会誌, 36(2), 93 (2012). γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)阻害剤によるコラーゲンおよびエラスチン産生能の亢進効果とそのメカニズム
- Kubota, R. et al. : Br. J. Pahrmacol., 177(22), 5195 (2020). Inhibition of γ-glutamyltransferase ameliorates ischaemia-reoxygenation tissue damage in rats with hepatic steatosis
- Ichikawa, S et al. : Int. J. Oral-Med. Sci., 18(3)(4), 183 (2020). A GGT Inhibitor Suppresses IL-6 and IL-8 Expressions Enhanced by LPS in Gingival Fibroblasts
- Jiang, Y. et al. : Mol. Med. Rep., 13(5), 3813 (2016). GGsTOP increases migration of human periodontal ligament cells in vitro via reactive oxygen species pathway
- Terzyan, S. S. et al. : J. Biol. Chem., 290(28), 17576 (2015). Human γ-Glutamyl Transpeptidase 1: STRUCTURES OF THE FREE ENZYME, INHIBITOR-BOUND TETRAHEDRAL TRANSITION STATES, AND GLUTAMATE-BOUND ENZYME REVEAL NOVEL MOVEMENT WITHIN THE ACTIVE SITE DURING CATALYSIS
- 佐久間 圭 他 : 日本障害者歯科学会雑誌, 41(1), 1 (2020). γ-glutamyl transpeptidase阻害剤における口腔粘膜創傷治癒への効果の検討
- 11.Baumann, T. et al. : Exp. Dermatol., 23(4), 247 (2014). Glutathione-conjugated sulfanylalkanols are substrates for ABCC11 and γ-glutamyl transferase 1: a potential new pathway for the formation of odorant precursors in the apocrine sweat gland
- Mizushima, T. et al. : BMC Cancer, 16, 411 (2016). Fluorescent imaging of superficial head and neck squamous cell carcinoma using a γ-glutamyltranspeptidase-activated targeting agent: a pilot study
- Tobe, T. et al. : J. Toxicol. Sci., 42(1), 85 (2017). Selenium uptake through cystine transporter mediated by glutathione conjugation
- Kubo, H. et al. : Sci. Rep., 8, 17781 (2018). Rapid detection of metastatic lymph nodes of colorectal cancer with a gamma-glutamyl transpeptidase-activatable fluorescence probe
- Akashi, T. et al. : Sci. Rep., 9, 9467 (2019). A novel method for rapid detection of a Helicobacter pylori infection using a γ-glutamyltranspeptidase-activatable fluorescent probe
概要・使用例
概要 | GGsTopTM 新規GGT阻害剤 本品は、新規のGGT(γ-グルタミルトランスフェラーゼ)阻害剤です。従来よりGGT阻害剤として用いられているアシビシンは、GGT以外にグルタミンアミドトランスフェラーゼ(GAファミリー)も阻害しますが、本品はGAファミリーに対する阻害活性を示さない、GGT特異性の高い阻害剤です。ヒトGGTに対し、アシビシンの約100倍の阻害活性を示します。 Wako Bio Window No.88, p3 (2008.4) 和光純薬時報 Vol.76 No.3 p6 (2008.7) Wako Bio Window No.167, p28 (2021.4) 和光純薬時報 Vol.91 No.3 p29 (2023.7) |
---|---|
特長 | ・GGT特異性が高い ・ヒトGGTに対する阻害活性が高い ・毒性が低い ・化学的に安定 |
使用方法 | 本品を蒸留水で溶解し、10mmol/lストック溶液を調製し、小分け後-20℃保存する。ストック溶液の凍結融解の繰返しはお避け下さい。 |
使用上の注意 | アルゴン封入 |
物性情報
外観 | 白色〜わずかにうすい褐色, 結晶〜粉末又は塊 |
---|---|
溶解性 | 水に溶ける。「溶解性情報」は、最適溶媒が記載されていない場合がございます。 |
「物性情報」は参考情報でございます。規格値を除き、この製品の性能を保証するものではございません。
本製品の品質及び性能については、本品の製品規格書をご確認ください。
なお目的のご研究に対しましては、予備検討を行う事をお勧めします。
製造元情報
別名一覧
- 2-アミノ-4-{[3-(カルボキシメチル)フェニル](メチル)ホスホノ}ブタン酸
GGT阻害剤
γ-GTP阻害剤
γ-グルタミルトランスフェラーゼ阻害剤
γ-グルタミルトランスペプチダーゼ阻害剤
- 掲載内容は本記事掲載時点の情報です。仕様変更などにより製品内容と実際のイメージが異なる場合があります。
- 製品規格・包装規格の改訂が行われた場合、画像と実際の製品の仕様が異なる場合があります。
- 掲載されている製品について
- 【試薬】
- 試験・研究の目的のみに使用されるものであり、「医薬品」、「食品」、「家庭用品」などとしては使用できません。
- 試験研究用以外にご使用された場合、いかなる保証も致しかねます。試験研究用以外の用途や原料にご使用希望の場合、弊社営業部門にお問合せください。
- 【医薬品原料】
- 製造専用医薬品及び医薬品添加物などを医薬品等の製造原料として製造業者向けに販売しています。製造専用医薬品(製品名に製造専用の表示があるもの)のご購入には、確認書が必要です。
- 表示している希望納入価格は「本体価格のみ」で消費税等は含まれておりません。
- 表示している希望納入価格は本記事掲載時点の価格です。